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「健康維持に大きな役割を果たす血流改善や腸内環境を整えるためには、自律神経のバランスを保つことが大切なポイントです」

 

そう語るのは、順天堂大学医学部教授の小林弘幸先生。1日を通して交感神経と副交感神経が交互に活発になっている自律神経。そのリズムを整えるためには朝活が大事だという。

 

「加齢やストレス、天候などで自律神経は乱れてしまいます。とくに日中は自律神経のバランスを整えるのが大変。朝食をとって自律神経と連動している腸を適度に刺激することが必要です。ところが忙しかったり、食欲が湧かなかったりして、朝ごはんをとらない人も多い。そこで私がおすすめするのが朝1杯の野菜ジュースです」(小林先生・以下同)

 

小林先生の最新刊『医者が考えた健康野菜ジュース』(光文社)には、野菜やフルーツを使って、誰でも簡単に実践できる28のジュースレシピが載っている。そのなかでも、小林先生が注目しているのが小松菜だ。

 

「小松菜に含まれるカルシウムの量はほうれん草のおよそ3.5倍。骨粗しょう症の予防だけでなくイライラ解消にも効果的です。また乳製品と組み合わせることで吸収力がアップするため、健康ジュースとして理想的なのです。血流を促進させるビタミンEや、代謝や疲労回復に効くビタミンB群も豊富。毎日、欠かさず摂取したい食材といえるでしょう」

 

さらに免疫を高める効果にも期待できると小林先生。

 

「小松菜には皮膚や粘膜を保護し、免疫力アップにつながるβカロテンやビタミンCも含まれています。また腸内環境を整える食物繊維がふんだんに入っています。腸には消化吸収だけでなく、免疫をコントロールする働きも。ヨーグルトの乳酸菌、はちみつに含まれているオリゴ糖やグルコン酸には善玉菌を増やす働きがあります。こうして腸内環境が整うと、免疫力はアップしていきます」

 

次に紹介する「健康野菜ジュース」は、これらの素材を含む最強の健康食だ。

 

■「高血圧予防」ジュース

 

「カルシウム不足は高血圧の原因になることはあまり知られていませんが、低脂肪乳にも含まれるカルシウムには、血管細胞の活動を促す働きがあります。カルシウムが不足すると血管の老化を招き、血流の流れを滞らせてしまう可能性があります」

 

【材料】

低脂肪乳…150ml
小松菜…1/2株・約20g
はちみつ…大さじ2
アマニ油…小さじ2
水…100ml

 

【作り方】

(1)小松菜を3〜4cm大にカットする。
(2)低脂肪乳、小松菜、はちみつ、オイルの順で、水分の多いものからミキサーの中に材料を入れ、最後に水を加える。これによりミキサーの刃が回転しやすくなる。
(3)ミキサーのスイッチをON。しばらく待てば完成。

 

■「がん細胞発生を抑える」ジュース

 

「トマトのリコピンはがん細胞を除去する力が強い抗酸化物質。トマトにはβカロテンやビタミンE、Cといった抗酸化力の高い成分がそろっています」

 

【材料】

ヨーグルト…200g
トマト…2個・300g
はちみつ…大さじ2
アマニ油…小さじ2
塩…少々

 

【作り方】

(1)トマトのヘタを取り、ミキサーにかけやすい大きさにカットする。
(2)ヨーグルト、トマト、はちみつ、オイルの順で、水分の多いものからミキサーの中に材料を入れる。これによりミキサーの刃が回転しやすくなる。
(3)ミキサーのスイッチをON。しばらく待てば完成。

 

朝の1杯で、風邪やインフルエンザ予防だけでなく、健康な人でも1日に5,000個発生するといわれるがん細胞を抑制する効果もあるという。

 

「ジュースにすることで、加熱処理をすると壊れてしまうビタミンなどの栄養素を余すところなく摂取できます。さらに、食材の組み合わせによって、ビタミンやミネラル、酵素などの栄養素を無理なく摂取できるので、高血圧予防などの健康効果や、美肌やアンチエイジング、ダイエット効果も期待できます」

 

1日の始まりに、健康と美をつくるエネルギーチャージを!

 

「女性自身」2020年3月3日号 掲載

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