腸の活性化のため医師が考案、1日5分「腸ひねりストレッチ」

例年とは違う生活サイクルが続くことで、気づかぬうちに腸内環境を悪化させている人が多いという。蓄積したダメージをケアするために、早めに対処しておこうーー。

 

新型コロナウイルス感染拡大に伴う自粛生活が長引いたことで、腸の不調を訴える人が増えているという。便秘外来がある松生クリニック(東京都立川市)の松生恒夫院長は次のように話す。

 

「在宅時間が長くなったことによって、腸に負担をかけている原因のひとつは運動不足です。不要不急の外出を控えることで活動量が低下すると、同時に腸の動きも鈍くなります。すると、体の外に排出すべき便が腸内にたまり、便秘になります。これは、いわば“巣ごもり便秘”の状態です。この状態が続くと、便をエサにする悪玉菌が腸内で増えてしまいます。悪玉菌が血液の流れに乗って全身に行き渡ると、便秘のほか、冷え性や肥満、肌荒れ、体臭などのトラブルが体に出てきます。自粛が緩和された後でも、これから梅雨の季節にかけては便秘を招く条件が重なるので、腸のトラブルは早い段階でスッキリさせましょう」

 

脳に次ぐ多くの神経細胞を持つことから、腸は“第二の脳”ともいわれる。そんな大切な器官の健康を取り戻すには、バランスのとれた食事、規則正しい生活を送ることが基本。腸を活性化させる食物繊維が豊富なキウイや発酵食品の納豆、飲み物はココアを積極的に取ることがおすすめだ。これら生活習慣の改善に加えて、毎日取り入れたいのが、松生院長が考案した腸のストレッチ。

 

「腸の動きを活性化させる運動はウオーキングが効果的ですが、天候によって外出できないときもあります。スキマ時間に部屋の中でできるのが腸のストレッチです。なかでもイスに座りながらできる『腸ひねりストレッチ』と、寝ながら行う『ガス抜きマッサージ』は1日5分もあればできるものです。習慣づけると腸の活性化を助けてくれますよ」

 

「腸ひねりストレッチ」は、ぞうきんを絞るように体をひねる「横ひねり」と、腰骨と肋骨の間を開くように体を伸ばす「縦ひねり」の2つ。腸にダイレクトな刺激を送ることができ、繰り返し行うと、腹横筋や腹斜筋が鍛えられて腸内のガスが抜けやすい体質になる。

 

■腸ひねりストレッチ

 

【横ひねり】

安定したイスにしっかり座って、足を組む。上半身と下半身を逆方向にひねり、おなかをねじったところで5回深呼吸をする。反対方向も同様に行う。※息をはきながらゆっくりとねじる。

 

【縦ひねり】

安定したイスにしっかり座って、片手を上げる。反対側の手を床に近づけるようにしながら体を倒したところで5回深呼吸をする。反対側も同様に行う。※下半身は動かさない。手を上げたほうのわき腹をしっかり伸ばすこと。

 

もうひとつは、おなかが張って苦しいときの「ガス抜きマッサージ」。夕方になるとおなかが張ってくるという人は、飲食物と一緒に飲み込んだ空気や、食べすぎや消化不良によってガスがたまることが原因ということが多い。

 

■ガス抜きマッサージ

 

【1】右わき腹に枕を当てて横になり、右腕を頭の下に置く。左手で、右わき腹の下部を持ち上げながら、横行結腸まわりのガスを移動させるように1分間マッサージ。

【2】左わき腹を下にして枕を当てる。右手で左わき腹の下部を持ち上げながら、S状結腸周辺を刺激するイメージで1分間マッサージ。

【3】あおむけになり、何回か腹式呼吸をした後、両手を下腹部に当て、1分間マッサージ。

【4】うつ伏せになり、おなかの下に枕を当てて、1分間ゆっくり深呼吸をして直腸を刺激する。※お尻の力を抜くこと。

 

「病院で大腸内検査をするとき、内視鏡が腸の中を進みやすくするために、大腸へ空気を送り込みます。腸内が膨らんでおなかにガスがたまっているのと同じ状態になり、検査後はこの空気を抜くために右半身が下になるように体を動かします。これを応用したのが『ガス抜きマッサージ』です。右半身を下にして横行結腸をマッサージします。その次に左半身、あおむけ、うつ伏せの順に体を動かしてマッサージしながらガスを抜きます。ポイントはガスをどの方向に移動させているかを意識すること。強く押したり、いきんだりせずに、毎日続けることで効果が出てきます」

 

毎日のストレッチで、“快腸”な生活を取り戻そう!

 

「女性自身」2020年6月16日号 掲載

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