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中秋の名月、ただ月を見るだけではもったいない! 私たちの体は月の満ち欠けと深い関わりがあるといわれている。そのリズムに合わせた薬草レシピで、月の力を上手に手に入れようーー!

 

「月の満ち欠けは心と体に影響を与えるといわれています。潮の満ち引きには月の引力が関係していますが、人間も体内に70%近くの水分を含んでおり、月の影響を受けるのは自然のこと。月経周期や肌の生まれ変わりも月の周期と重なることがあります。体に影響があれば、心にも影響があるのは必然ですよね」

 

そう語るのは、“薬草魔女”こと瀧口律子さん。月や太陽、星の巡りに合わせた薬草を暮らしに取り入れることを提唱している。月には約30日かけて、満月から新月になり、また満ちていく一定のサイクルがある。

 

「満月に気持ちが高ぶりイライラしたり、新月の直前に落ち込んだりしたら、それは月の影響かもしれません」(瀧口さん・以下同)

 

月を意識した暮らしに、ぜひ取り入れたいのが薬草だという。

 

「その時期の月が持つ影響に合わせて、薬草を食べたり飲んだりすることで、月のパワーを上手に取り入れることができるんです」

 

新月から月が満ちていく時期は、吸収力が上がるため栄養価が高いものや、免疫力を上げる薬草を積極的に取り入れて、と瀧口さん。

 

そんな、チャージ期(月が満ちていく期間全体)に合わせたおすすめの薬草レシピを瀧口さんが紹介してくれた(※レシピは全て2人分)。

 

■「三日月」目標に向かって行動する開始の日

 

満月から半月後の新月は、新たなサイクルが始まる日なので、新しい物事を始めるのに最適。夢や願いの実現をイメージしておこう。その新月から2日後の夕方、西の空に見えるのが三日月。月が太陽に最も近い日なので、月と太陽両方のエネルギーを受け取れる。新月に立てたイメージに向けて行動を開始するのはこの日から。活動に向けて血流を高める薬草を。

 

【取り入れたい薬草】

血の巡りをよくし、直感力を磨く「シナモン」

 

【おすすめレシピ】

「シナモンかぼちゃ」

 

【作り方】

(1)鍋に濃縮麺つゆ大さじ3、水200ml、かぼちゃ1/2個〈6〜8切れにカット〉を入れて、フタをして煮る。
(2)かぼちゃが硬いくらいでいったん火を止め、全体を混ぜてから冷ます。
(3)再度加熱し、シナモンパウダーを3振りかける。

 

■「チャージ期」吸収力が高まっていく時期

 

月が満ちていくのに合わせて、吸収力がアップし活動的になる時期。免疫力強化や美肌に効果があるものを意識して摂取を。上弦の月を過ぎてからはむくみやすいので、利尿作用のある薬草もおすすめ。

 

【取り入れたい薬草】

食欲・消化を促進する「クミン」、ビタミン豊富でむくみも予防する「ローズヒップとハイビスカス」

 

【おすすめレシピ】

「にんじんのクミンサラダ」と「ローズヒップとハイビスカスのブレンドティー」

 

【「にんじんのクミンサラダ」の作り方】

(1)にんじん1本を千切りにし、耐熱ボウルに入れる。
(2)くるみ5個を粗く割る。
(3)フライパンにオリーブオイル大さじ1とクミンシード小さじ1を入れて、弱火にかけ香りが出るまで待つ。うっすら煙が出てきたら、(1)のにんじんのボウルにかけてすぐ混ぜる。
(4)塩で味を調えてくるみを加える。

 

【「ローズヒップとハイビスカスのブレンドティー」の作り方】

(1)ポットにお湯を注ぎ温めてから、そのお湯を捨てる。
(2)ポットにローズヒップ大さじ1/2、ハイビスカス大さじ1/2、熱湯200mlを入れ、フタをして3分蒸らす。

 

■「十三夜」満月に向けて吸収力が最大に

 

満月の直前、ほぼ真ん丸な月。新月に立てた目標に向けて最後の行動を。吸収力が非常に高まるときなので、免疫力を高める薬草を摂取して。ちなみに、中秋の名月の約1カ月後に訪れる十三夜は、栗名月と呼ばれる。

 

【取り入れたい薬草】

免疫力を上げ、美容健康に万能の「緑茶」

 

【おすすめレシピ】

「緑茶入り栗おこわ」

 

【作り方】

(1)炊飯器に米2合、酒大さじ2、みりん大さじ2、塩小さじ1/2、緑茶の茶葉小さじ2、炊飯用の水、あく抜きした栗8個をのせて炊飯する。
(2)できあがったら器に盛り、好みで緑茶の茶葉をかける。〈栗の甘露煮の場合は炊き上がってから加える〉

 

■「満月」月のエネルギーが最も強まる日

 

最大になった月のパワーは、ぜひ月光浴で取り入れて。月の力を全身に届けるため、血の巡りをよくする食事を。満月の夜は気持ちが高揚しやすいので、カモミールティーで心を落ち着かせて眠りにつこう。

 

【取り入れたい薬草】

体を温め新陳代謝を高める「生姜」

 

【おすすめレシピ】

「生姜入り芋煮」

 

【作り方】

(1)鍋に、だし400ml、酒大さじ1、皮をむいた里芋6〜8個、一口大にちぎったこんにゃく160gを入れて火にかけ、沸騰したら中火で10分煮る。
(2)斜め薄切りにした長ねぎ1本、食べやすく切った油揚げ1枚、醤油大さじ1と1/2、みりん大さじ1と1/2を入れ弱火で5分煮る。
(3)器に盛り、すりおろした生姜をのせる。

 

「薬草は手に入りやすいものを考えました。ただ、アレルギーを起こすものもあるので注意を」と瀧口さん。

 

「吸収力が上がる時期に“ビタミン爆弾”と呼ばれるローズヒップを摂取すれば、美肌効果の恩恵が最大限に受けられます。逆に満月から新月に向かっていく時期は、排出力が高まるのでダイエットにおすすめの時期。デトックス作用のあるレモングラスやダンデライオンを取り入れて」

 

中秋の名月、もしも晴れなかったらどうすればーー?

 

「大丈夫ですよ。曇って姿が見えなくても月は空にあり、月のエネルギーは地上に届いています。月のサイクルのように、緩やかに楽しみながら月のリズムと薬草を暮らしに取り入れてみてください」

 

「女性自身」2020年10月13日号 掲載

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