年代別“受診すべきがん検診”「40代は毎年肺がんと大腸を」
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■無料クーポンで受診できるがん検診

 

【20歳以上】

〈子宮頸がん〉検査方法:子宮頸部擦過細胞診/検診間隔:2年に一度

 

【40歳以上】

〈大腸がん〉検査方法:便潜血/検診間隔:毎年
〈肺がん〉検査方法:たばこを吸わない人・胸部X線、たばこを吸う人・胸部X線+喀痰細胞診/検診間隔:毎年
〈乳がん〉検査方法:マンモグラフィー/検診間隔:2年に一度

 

【50歳以上】

〈胃がん〉検査方法:胃X線、胃内視鏡/検診間隔:2年に一度

 

※無料で受けられるかは自治体ごとに異なります

 

「仕事をしている年齢では、男性に比べて女性のほうが圧倒的にがんの罹患率は高くなります。女性の場合、20歳を過ぎると子宮がんの罹患率が高くなるので子宮頸がん検診を。抵抗もあるかもしれませんが、将来の妊娠・出産に関わることなので2年に一度は受けることを推奨しています。また40代からは乳がんが急増するので、こちらも乳がん検診を2年に一度受けることを勧めます」

 

また50代を過ぎると胃がん、男女ともに肺がん、大腸がんに注意しなくてはならない。

 

「推奨できるのは大腸がんの便潜血検査。いきなり大腸がんの検診というと内視鏡をイメージする人も多いようですが、まずは便潜血検査を受け、ここでクリアできれば心身の負担も軽くて済みます。クリアできなかった方は内視鏡へ進みます。自治体によって受けられる検診は若干異なりますが、無料クーポンが届いている検診は受けない手はありません。もちろん、検診だけでなくがん予防に努めることも大切。禁煙は常識ですし、受動喫煙や飲酒、肥満、感染症などもがんを誘引する原因。発症リスクは抑えておいたほうがいいです」

 

■検診のメリットとリスクをしっかり考える

 

では、ハイリスク生活を自覚しているだけに「自治体の検診だけではなくオプションとして毎年人間ドックでがん検診をしっかり受けている」という人もいるが、これはどうなのか。

 

「確かに、人間ドックをきっかけに早期がんが見つかる人もいます。ただし、やはりこのときも大腸内視鏡や胸部CT検査(肺がん)などを受けるにあたり、がんの疑いをかけられる『偽陽性』や、放射線被ばくの体に与える影響、過剰診断などの不利益を正しく理解したうえで受けていただきたいです」

 

がん検診は100%ではない。それを知ったうえで、いまの自分に必要な検診を受けることーー。まずは家に眠っている無料クーポンを探してみよう。

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