早期診断で生存率は大きく上がる!コロナ禍でも「肺がん検診」を
画像を見る 【図解】肺がんを防ぐ7つの習慣

 

■大豆イソフラボンに予防効果の可能性

 

万が一、肺がんが見つかった場合でも悲観することはない。

 

「肺がん治療は、ここ数年で驚くほど進歩しました。早期発見できれば外科手術や化学療法、放射線治療などを組み合わせて根治に近い形にもっていくことができる患者さんも増えています」(倉持さん)

 

がん研究センターがん情報サービスによると、非小細胞肺がんの場合、ステージ1の5年相対生存率は約84%、リンパ節転移などがあるステージ2は約55%、気管支周辺のリンパ節に転移しているようなステージ3は約30%、多臓器に転移しているようなステージ4は約10%弱となっている。

 

予防策も重要だ。がん対策研究所・室長の澤田典絵さんは次のように話す。

 

「野菜や果物を摂取することは、肺がんリスクを低下させるという報告があります。また、メカニズムは解明できていませんが、化学構造が女性ホルモンのエストロゲンに似ている大豆イソフラボンを摂取すると、肺がんのリスクが低下する傾向であることも報告されています」

 

過度に摂取する必要はないが、納豆や豆腐などを日々の食事にうまく取り込むとよいかもしれない。

 

「女性ホルモンなどが使用されている可能性がある赤身肉や加工肉は少なめに。またアルコールの過度な摂取は肺がんのリスクを高めるという報告があるので適度にとどめましょう」(大西さん)

 

また、「肺がんだけに特化せず、健康寿命を延ばす生活を送ることが大事」と話すのは倉持さん。

 

「従来から言われているように、バランスの取れた食事、適度な運動、肥満の軽減、ストレスをためない、など総合的に見て健康的な生活を送ることが、ひいては肺がんの予防にもつながるはずです」

 

健康的な生活と定期的な検診で肺がんに備えよう。

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