【1日1分】高血圧予防も期待できる「つま先歩き」とは?
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■最初は壁につかまって。無理なく体幹を鍛えよう

 

それでは、さっそく「かかと上げ下げ」にトライ!

 

やり方は簡単で、椅子の背を持ち、足を肩幅ほど開いて立つ。頭が引っ張られているようなイメージで、背筋をピンと伸ばしてみよう。「1、2」と数えながら、そのまま両足のかかとを上げて、つま先立ちをする。

 

続けて「1、2」と数えてかかとを下ろす。1分間で上げ下げを30回繰り返すのが理想的だが、最初はできる回数からやってみよう。

 

「つま先立ちになった状態で、『1、2、3』と数えて数秒キープすると、筋力がアップします。1日30回が理想的ですが、最初は無理をしないで、5回ぐらいからスタートしましょう。やっているときに痛みを感じたり、体調が悪くなったりしたらやめて、専門医に相談しましょう」

 

「かかと上げ下げ」がスムーズにできるようになったら、初級~中級者向けの「つま先歩き」で、下半身全体の筋肉を鍛えてみよう。

 

■「つま先歩き」のやり方

 

【1】足を肩幅に開き、ゆっくりかかとを上げる

足を肩幅に開いて背筋をまっすぐにしてリラックス。そのままゆっくりとかかとを上げ、つま先で立つ。

 

【2】つま先で立ち、そのまま前に歩く

つま先で立ったまま歩く。慣れるまでは壁や椅子につかまりながら行ってもOK。慣れてきたら1日1分を目安に行う。

 

「かかとを上げたままの状態で、『つま先歩き』をします。最初は何かにつかまらないと歩けないと思いますので、居間からトイレ、洗面所など家の中の動線で歩くことをおすすめします。よろけたらすぐに壁につかまって転ばないようにしましょう」

 

「つま先歩き」をすると、ふくらはぎだけでなく、太ももなど下半身全体の筋肉量が増えて、血流がさらに改善される。すると、自然と体幹が鍛えられて転びにくくなる。

 

「血流が改善されると、血管の内側の内皮細胞でNO(一酸化窒素)という物質が産生されます。NOには血管拡張作用があり、血管を柔らかい状態に保ちます。『つま先歩き』でたくさんのNOがつくられると、血管が広がって血圧が下がります。血管がしなやかになると動脈硬化の予防にもつながります。さらに、毛細血管にもいい影響を与えます。毛細血管は体の全血管の99%を占めていて、衰えると、“ゴースト化”して消えてしまうことがわかっています。顔の毛細血管がゴースト化すると、シミやシワなど見た目の老化にもつながります。毛細血管を鍛えるとシミやシワを消してくれることもあるので、毎日、『かかと上げ下げ』からの『つま先歩き』を続けましょう」

 

最初は壁や椅子につかまりながら短い距離を歩き、慣れてきたら1日1分を目安に少しずつ距離と時間をのばそう。

 

自宅で簡単にできることを続けて、健康をキープしよう。

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