女性が得する年金のもらい方“70歳からの受給で年金が月額42%アップ”
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■年金だけで“安心な老後”を過ごすために取れる対策は?

 

「まずは公的年金の仕組みをよく理解することです」

 

ひとくちに年金と言っても、その仕組みは複雑だ。専業主婦、共働きや自営業かによって、年金受給額は大きく異なってくる。

 

「原則的な対策は次に挙げる3つになります」

 

【1】働いている間に給料をできるだけ上げる!

 

「厚生年金の受給額は給与の金額や加入期間に比例しています。専業主婦なら、とにかく夫にがんばってもらって1円でも多く稼いでもらってください。シングルや共働きの場合は自分の収入も上げるように努力する。もしパートで働くときは厚生年金に加入できる仕事を選ぶことが肝心です」

 

【2】可能な限り長く働く!

 

「年金は受給開始年齢を遅らせれば遅らせるほど受給額がアップします。夫には最低70歳まで、できれば75歳まで働いてもらうようあなたから働きかけてください。そしてあなた自身も最短でも65歳までは働く覚悟が必要です」

 

【3】年金受給開始時期を遅らせる!

 

「いまの年金制度は、年金受給開始を65歳から70歳まで遅らせる(繰下げ受給)ことにより、42%受給額が増える仕組みになっています。70歳まで働き、受給開始を遅らせて夫婦2人で節約をすれば、老齢厚生年金だけで生活することがほぼ可能です」

 

貯金は使えば減るが、公的年金は確実に国から支払われる老後生活の“減らない財布”だ。

 

「妻のほうが長生きすることを前提で考えれば、老後はなるべく夫の収入や年金を頼りに生活して妻の受給開始を遅らせる。それが、妻1人になったときの受給額を最大化させる最良の備え方でしょう」

 

【PROFILE】

長尾義弘

ファイナンシャル・プランナー。新聞・雑誌・WEBなどで「お金」をテーマに幅広く執筆。『私の老後 私の年金 このままで大丈夫なの?教えてください。』(河出書房新社)など著書多数

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