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「生活習慣病とにんにく、オリーブオイルに関する興味深い研究が報告されました。パキスタンの研究チームらが2型糖尿病患者を、通常の薬物治療をするグループと、治療に加えスーパーで仕入れたにんにくを粉末にしたもの(500mg)とオリーブオイル(1.1mg)を1日3回摂取してもらうグループに分けて調査をしたのです」

 

このように語るのは、米国在住の医学研究者である大西睦子さん。6カ月にわたって行われたこの実験では、にんにくとオリーブオイルを摂取したグループにうれしい変化があったのだという。

 

「半年にわたってにんにくとオリーブオイルを摂取したグループでは、摂取しないグループに比べ、中性脂肪やコレステロールの値がより低下し、脂質レベルが改善する結果となりました。

 

脂質低下作用はにんにくに含まれるアリシンやその誘導体によるものか、オリーブオイルのオレイン酸やポリフェノールが抗酸化作用を発揮したかもしれない、と考察されています」(大西さん)

 

アリシンはにんにくが持つ、あの独特のにおいのもととなる成分で、にんにくを刻んだり、すりおろしたりすることで生み出される。

 

にんにくはかねて、脂質異常に関連する脳血管疾患や脳卒中の予防に有効とされてきた。管理栄養士の森下久美子さんは、にんにくとオリーブオイルの相乗効果に注目する。

 

「健康によいとされる地中海料理のなかでも、にんにくとオリーブオイルは好相性の組み合わせ。にんにくに含まれる『アリシン』は、オリーブオイルに漬け込むことで『アホエン』に変化しますが、このアホエンの健康効果も期待されているんです」

 

■加熱せずに摂取するのがポイント

 

アホエンには血小板の凝集を抑制する作用があり、血栓形成を防ぐことで心筋梗塞や脳梗塞のリスク低下が期待できるのだという。

 

さらに、アリシンは変性しやすい成分のため、効果を得るには、食べる直前ににんにくを刻む必要がある。一方アホエンは安定した物質のため、作り置きができる。

 

「オリーブオイルに刻んだ、もしくはすりおろしたにんにくを漬けた“にんにくオイル”を作っておけば、アホエンを毎日簡単に摂取できます。刻む前には、しっかり洗っておきましょう。アホエンは熱を加えると壊れてしまうので、加熱せず使うことがポイント。野菜にマリネしたり、肉や魚、バゲットなどにトッピングしたり……。ハーブやスパイスと組み合わせるのもいいですね」(森下さん)

 

ただし、食べすぎは禁物だと、前出の大西さん。

 

「生のにんにくは過剰に取ると口臭、胸焼け、胃のむかつきなどの心配があります。1日1〜2片ほどが適量でしょう」

 

にんにくとオリーブオイルで、長生きしよう!

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