黄土色の尿、乾いた脇の下…梅雨から要注意の熱中症!医師が教える“脱水のサイン”
画像を見る 経口補水液がなければりんごジュースを水で2倍に薄めたものでも

 

■注意が必要なのは高齢者。りんごジュースで対策を

 

厚生労働省の調べによると、2022年に熱中症で死亡した人の86・3%が65歳以上の高齢者だ。高齢になると、口渇感が自覚症状として出にくくなる。そのため、喉が渇いていることに気づかず、いつの間にか脱水症状になっていることも少なくない。

 

さらに更年期世代の女性も意外と注意が必要なのだそう。ホットフラッシュなどの自律神経の症状が出ていると、脱水症状であることに気づきにくいかもしれないという。

 

「“こまめに”水分を取ることがいちばんの予防ですが、喉が渇いたらではなく、あらかじめ水を飲む時間を決めておいたり、トイレに行ったら水分を取るなど、意識的に水分補給を行ってください。また、水分を体内に入れるだけではなく、水分をため込むためにはミネラル分が必要です。理想は塩分を含んだ経口補水液を飲むことですが、塩味が苦手な場合はりんごジュースを水で2倍に薄めたものをおすすめしています」

 

補給する水分量は約1~1.5リットル。少しずつ分けて飲むことが重要だ。ちなみにスポーツ飲料など、砂糖が加えられている飲料はおすすめしないと関根先生は言う。

 

「スポーツ飲料は塩分だけでなく糖分を多く含んでいます。糖分を含んだ飲み物は、胃腸の中に水分が引き込まれて、より脱水症状を招きかねません」

 

アルコール飲料には利尿作用があり、本人が気づかないうちに脱水症状を招くこともあるため、BBQや海水浴場など屋外での飲酒時には注意が必要だ。

 

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