「痛くない鼻うがい」医師に聞いた“効果ばつぐん”の正しい花粉症対策がスゴい!
画像を見る 吸い込んだ花粉を洗い流して、快眠を手に入れよう(写真:siro46/PIXTA)

 

■物理的に洗い流すことで繊毛の働きもよくなる

 

ニールメッド株式会社が医師(耳鼻科医)を対象に実施した調査では、「花粉症患者からの相談で多い『日常生活の悩み』」として「夜に熟睡できない(37.6%)」という回答がもっとも多いという結果に。目のかゆみやくしゃみのせいで、なかなか眠れないという悩みは多いが――。

 

「まず鼻うがいをすることで、物理的に鼻腔内に付着した花粉を洗い流すことができます。さらに、アレルギー疾患時に増殖する好酸球から放出されるタンパク質を除去してくれます。そうして鼻粘膜の状態がよくなれば、繊毛の働きも高まり、花粉などの異物も除去しやすくなるのです」

 

こうしたメカニズムで効果が得られる鼻うがいは、どうしても“痛いのでは”とチャレンジできない人も多いはずだ。

 

「プールで鼻に水が入ると、つんと痛くなったりするためでしょう。しかし鼻うがいで使う洗浄液は、人間の体液と同じ濃度の食塩が含まれた生理食塩水なので、強い刺激はありません」

 

いちばん簡単なのは、市販の鼻うがい用洗浄液やボトルを利用すること。だが、家でも簡単に作ることができる。

 

「生理食塩水の塩分濃度は0.9%ですが、おおざっぱで1%と計算してかまいません。作り置きしてもよいですが、細菌が増えるリスクがあるため、使用期限は1日です。作り置きせず、鼻うがいをするたびに洗浄液を作る場合は、給湯器で36度から40度ほどの人肌に温めて洗浄液を作ると、より快適に鼻うがいができます」

 

使用する水はわざわざ煮沸する必要はないという。

 

「塩も、ミネラルが豊富な粗塩でも精製された食塩でも効果は変わりません。ちなみに、清潔なアロマオイルであれば、洗浄液に数滴垂らしても問題ないでしょう」

 

鼻うがい用のボトルは市販品が便利だが、100円ショップで売っているグッズを活用してもよい。

 

「ボトルを握って押し出された洗浄液でしっかり洗い流す“陽圧鼻うがい”が効果が期待できます。ただし、あまり水を強く押し出しすぎると耳を痛めてしまうので注意しましょう。鼻は奥でつながっていますが、左右の鼻に花粉が付着するので、両方を洗浄してください。仮に飲み込んでも食塩水なので問題ありません」

 

実際に記者が試してみると、直接、鼻腔を洗い流せるために爽快感があるし、痛みを感じることもなかった。

 

ただ、たまに副鼻腔という、頬の裏にある空洞に洗浄液がたまり、下を向いたときに鼻からたまった水が溢れ出てしまうことがある。

 

「放置してもいずれ排出されるので問題ないですが、気になる人は『天橋立の股のぞき』のように、両足の間に頭を入れるように前かがみになり、頭をさかさにすることで水を出すことができます」

 

頻度としては、1日に2~3回の鼻うがいがおすすめ。

 

「とくに花粉が付着する外出先から帰宅したときが重要です。また、夜間に優位だった副交感神経が交感神経に切り替わる早朝、交感神経が過度に働いて鼻炎症状が出るモーニングアタックがあります。夜通し、鼻粘膜に付着した花粉が刺激を与えてしまわないよう、就寝時の鼻うがいも効果的だとされています」

 

就寝前の鼻うがいは、花粉症症状による不眠を防ぐ有効な対処法になりそうだ。

 

さらに鼻うがいは、細菌やウイルスを洗い流す効果もある。

 

「ウイルスがたまりやすく“風邪症状の震源地”となる上咽頭も鼻うがいで清潔に保てるので、感染症対策にもなります」

 

“痛くない鼻うがい”で、花粉もウイルスも洗い流そう。

 

次ページ >痛くない鼻うがいのやり方

【関連画像】

関連カテゴリー: