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「もうすぐこどもの日です。子どもたちの健やかな成長を願っていますが、日常的な病気やケガは避けられません。そんなとき、頼りになるのが自治体による子どもの医療費補助です。経済的負担が少なく病院を受診できる制度ですが、実は、自治体による格差があることをご存じですか」

 

そう語るのは経済ジャーナリストの荻原博子さん。子どもの医療費補助はそれぞれの自治体が独自で行う施策だが、今では、全国すべての自治体が実施している。どの自治体も補助を受けられるかどうかは、子どもの年齢で決まる。多いのは入院も通院も15歳の年度末(中学卒業)まで補助する自治体だ(’14年・厚生労働省)。

 

「もっとも手厚いのは、北海道空知郡南富良野町。大学生や専門学校生なら22歳の年度末まで、入院も通院も無料です。しかも、親が町内に住んでいれば、子どもは通学のために町外に転出しても、補助が受けられます」

 

また、東京都千代田区や栃木県日光市のように、18歳(高校卒業)まで補助を広げる自治体も増えているという。これは自治体の財政力にもよるが、少子化や人口流出を食い止め、移住を促進したい地方に多い傾向だそう。

 

「いっぽうで、山口県下関市や宮崎市など、補助は6歳(小学校就学前)までとする自治体もあります。宮崎市に隣接する新富町では、15歳まで補助があります。子育て世帯が引っ越しなどを考える際には、医療費補助の内容もよく調べてみるといいと思います」

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