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「次女の小学校のPTA総会で役員決めがあって推薦されてしまったんですが、『できません』とは最後まで言い出せず、結局、引き受けてしまいました。共働きなので時間もないのに……」(40・会社員)

 

上手に断ることができず、人間関係にヒビが入ってしまったということは、けっこう身近に多い。とくに“出会いの季節”の4~6月は、人間関係は慎重に対処したいもの。

 

「実はちょっとしたコツを覚えれば大丈夫。“嫌われない断り方”があるのです」

 

こう話すのは、最新刊に『科学的に人間関係をよくする方法』(角川新書)がある、堀田秀吾明治大学教授。

 

「大事なのは、断った後に必ずフォローを入れること。断るという、相手に危害を与える言葉の後に、関係を修復する共感の言葉を伝えるのです。断る=ツン、フォロー=デレ。この“ツンデレ術”をマスターすれば、嫌われずに断ることができます」

 

堀田教授は、次の4項目に照らし合わせてツンデレ術のさじ加減を変えることで、すべてに対処可能だと話す。

 

(1)嘘をついてよい相手か

(2)相手のフェース(体面)を保つ必要があるか

(3)その後の人間関係にどう影響するか

(4)周囲に不公平感を持たれないか

 

現代礼法研究所主宰でNPO「マナー教育サポート協会」理事長の岩下宣子先生も、生徒からの相談に、こういったアドバイスをしている。

 

「無下な断り方は災いを生むだけ。誠意ある断り方こそが必要で、そのためには気持ちを必ず織り込むことです。具体的には『申し訳ありませんが』といったクッションになるフレーズを話してから、断りの言葉、お願いの言葉とつないでいきます。(1)申し訳ありませんが……、(2)できかねますので……、(3)何とぞお願い申し上げます……の順です。加えて、(4)その代わり……と何か別の形で協力するという意思を示せば、さらによいでしょう」

 

堀田先生は「ちゃんと断ることはお互いのため」と言いつつ、次のようにまとめる。

 

「とはいえ、誘われるうちが花とも言えます。行事などに出られるときは笑顔で積極的に出れば、意外と楽しめる。人は人とのつながりのなかで生きていくしかないんですから、何回かに1回は、断らないということも大事ですね」

 

たまには「断らない」ことも「共感」なのかもしれない。