消費税アップまで1カ月あまり。消費税8%になると、4人家族で年間約7万円の負担増になるとの試算もある。都内に住むA子さん(40)は、夫(45)と中学2年生の長男、小学6年生の長女の4人暮らし。長男の高校受験を控え、いっそ入っている保険を解約しようか……と考えている。

 

「家計の中でも、保険はとくに見直す余地があります。ただし、夫や自分に万が一のことが起きても生活できるように、何らかの保険には入っておいたほうがいいと思います。今は安い保険料で、充実した保障の保険がたくさんありますから」

 

そう話すのは、ファイナンシャル・プランナーの畠中雅子さん。払いすぎと思っても、なかなか見直す機会がないのが保険。そこでA子さんの家庭をモデルに、「夫の保険料を月額2万5千円カットする方法」を指南してもらった。

 

A子さんの夫は、30歳のとき「定期付き終身保険」に加入。60歳までに亡くなった場合は6千万円、60歳以降では400万円の保険金が受け取れる。保険料は、加入後10年間は月に2万1千円だったが、40歳からは3万5千円にアップした。50歳で更新すると、月5万8千円にもなる。

 

「この際、定期付き終身保険は思い切って解約しましょう。解約返戻金をもらって契約を終わらせる方法と、保険料を払済にする方法の2つがあります」

 

保険料を払済にすると、将来、これまで保険料を支払った分の保険金が受け取れる。夫は15年間、保険料を払ってきたので、払済後に亡くなった場合、200万円弱、もらえる。

 

「お子さんが学生のうちはもしものときに備え、働き手が亡くなったあと、一定の保険金が毎月、もらえる『収入保障保険』に入ると安心です」

 

たとえばNKSJひまわり生命の「家族のお守り」は、保険料の安さが人気。65歳まで毎月、15万円を受け取れるタイプに45歳(男性)で加入すると、月々の保険料は、たばこを吸わない人で6千780円。さらに肥満度、血圧が正常値であれば5千760円。45歳で亡くなったときに受け取れる保険金の総額は、3千600万円。これが1年ごとに180万円(15万円×12カ月)ずつ減額していく(年齢や健康状態により、加入できない場合がある)。

 

定期付き終身保険の保険料を払済にして、収入保障保険をプラスすれば安心だが、解約返戻金をもらってしまった人は、新たに終身保険に入ったほうがいい。アクサダイレクト生命の「カチッと終身保険」終身払いのタイプに45歳で加入すると、保険金が100万円の場合、月々の保険料は千968円、200万円の場合は3千936円となる。

 

「定期付き終身保険を解約して、収入保障保険と保険金が200万円の終身保険に入りなおすと、月の保険料は約2万5千円カットできます」

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