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「数年前なら、旅行の1カ月前ならネットの宿泊予約サイトで手ごろな価格の宿を押さえられましたが、今は軒並み満室。最近の急激な外国人観光客の増加で、宿の予約は年々とりづらくなっています」

 

そう話すのは、旅行ジャーナリストの鎌倉淳さん。政府観光局が発表した’15年の訪日外国人観光客の数は約2千万人で、3年連続過去最高を更新。’14年の47%増と、まさにうなぎ上りだ。

 

「とくに春休みは桜目当ての外国人が押し寄せるため、宿の予約はより厳しい状況になっています。もっとも予約がとりにくいのは、価格が手ごろなビジネスホテル。次いで、低価格帯のシティホテル、有名旅館と続きます。家族旅行の宿を押さえるには宿泊の2週間前までが勝負です」

 

そこで、鎌倉さんに確実に宿の予約をとるための裏技を聞いた。

 

【連泊予約なら空室が見つかる!】

宿泊予約サイトで、1泊の予定で検索して何もヒットしない場合でも、2泊、3泊と連泊の設定にして検索し直すと、空室が出てくることが。

 

「外国人観光客は連泊する人が多いため、外国人を意識して連泊用の部屋を用意している宿があります。同じエリアで2泊以上するなら、宿を移さず同じところに連泊して、外国人向けの部屋を横取りしてしまいましょう」

 

【旅行会社の予約サイトにも空室がある】

旅行会社はホテルとの契約で部屋を押さえているため、ほかのサイトで空室がなくても、旅行会社の予約サイトなら見つかることがある。

 

「とくにJTBの予約サイトは比較的空室が見つかりやすく、サイトの検索機能も使いやすいのでおススメ。旅行会社の予約サイトでは、繁忙期は通常より高めの料金になることがありますが、それ以外の時期はホテルの通常価格より安いことも多いです」

 

【電話でしかアクセスできない小さな宿を探せ】

ネットで予約のできる宿は、競争率も高くなりがち。そこで、観光協会や自治体のサイトに名称と連絡先のみ掲載されている、個人経営の民宿やペンションなどを当たるとすんなり予約できることがある。

 

「情報が少なく、どの宿にするか決めかねる場合は観光協会に電話で相談してみるのもいいでしょう。その際は料金、部屋や設備の条件、料理の内容などの希望をしっかりと伝えることが大事です」

 

【外国人客の影響が少ない公共の宿が穴場】

外国人客との競争を避けるなら、公共の宿もおススメ。選ぶときのポイントは?

 

「立地と料金を見て、自分の希望に合うところを選ぶこと。ただ、いわゆる公共の宿は施設やサービスが地味なことが多いです。せめて、料理が選べる場合はなるべく高いコースを予約したり、特別料理を一品選ぶなどすると夕飯の席が華やかに。一般に人気のある『かんぽの宿』や『休暇村』『国民宿舎』より、村営や町営の宿のほうが予約がとりやすく穴場です」

 

【家族用の個室が増えているゲストハウスを狙え】

一人旅の利用者が多く、宿によっては外国人客が多い環境ということを理解して、宿泊できる人におススメ。

 

「一人旅の利用者が多いゲストハウスやユースホステルで、家族用の個室が増えています。基本的にはバス・トイレは共用ですが、シャワー・トイレつきの部屋もあります。学生の合宿などと一緒にならなければ、宿自体はそれほど混みませんが、個室は数も少なく埋まりやすいので、早めに問い合わせを。なかには子連れ不可の宿もあるので、予約の際は家族でもOKか確認しておきましょう」

 

春休みの宿の予約は先手必勝!迷う前に行動を。

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