ペットを飼う人たちへ、災害に備え“今すべきこと”

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写真は、壊滅的な被害にあった仙台市若林区荒浜地区。津波にあいながらも助かった飼い主とともに、救出されたダックスフンド。大切に箱に入れられて、自衛隊が運び出してくれた。

15歳未満の子供の数より、ペットのほうがずっと多い今の日本。ペットためにしておくべき災害への備えとは何か。緊急災害時動物救援本部事務局の吉野巧さんに話を聞いた。
「ペットの命を守るためにいちばん大切なのは、災害が起きたときに、決して離れないことです。そのためには、事前の準備が肝要。ペット同伴可能の避難所も増えていますが、しつけがされてない犬は、周囲の人にも犬自身にもストレスになり、一緒に避難するのが困難になります。それからペット用の防災セットとして、クレート、3~5日分の水とフード、トイレシーツ、病気の場合は薬、はぐれたとき用のペットの写真を常備してください。人間用に食料を備蓄するのと同じですが、ペットの救援物資が届くのは人間用の次になりますから、多めの準備が必要です。
犬なら狂犬病予防法に則って自治体に登録し、必ず鑑札を首輪に付ける。そこに連絡先も書いておくこと。可能であればマイクロチップも入れておく。せっかく保健所で保護されても、どこのコかが分からなければ処分される可能性があります。
もしペットが行方不明になっているなら、まず自治体に連絡を。それから人命救助に当たっている警察や自衛隊にお願いしてください。優先されるのは人命ですが、状況に応じてペット救済の努力もしてくれるはずです。はぐれた犬や猫を見つけた時も、まずは自治体に連絡を」
自分のペットのために、いま一度災害用の準備を見直してほしい。

 

*迷子犬の飼い主探しではありません
写真/谷口雄介

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