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楽しく、幸せなねことの暮らし。でも、不調やトラブルは突然やってくる。そこで、猫専門医の服部幸先生が、悩みをズバリ解決する「にゃうにゃう猫生相談」!今回も、悩めるねこからこんな相談が届いた……。

 

【Q】「僕は1歳の男の子・サバ白です。やわらかいヒモのついたボールがお気に入りで、いつも遊んでいます。でもあるとき、ヒモが短くなっていることに気づきました。もしかしたら飲み込んじゃった!?後日、ウンチにヒモの一部が入っていましたが、まだ体の中に残っている気もします。どうしたらいいでしょうか?」

 

【A】「短いものなら自然に出てくることも多いが、長いものだと危険」(服部幸先生)

 

ヒモなどを誤飲した場合、短いものなら自然に出てくることが多いのですが、長いものだと危険です。誤飲のあとで、おう吐や食欲不振の症状があるようでしたら、異物が腸を詰まらせてしまう「腸閉塞」という病気の可能性があります。金属のついているものなら確認できますが、ヒモが塊になって胃の中に残っていると、レントゲンにも写りにくいです。ねこの口に入りそうな余計なものは、ねこの届く範囲に置かないようにしましょう。

 

おう吐などの症状がなければ、少なくとも腸閉塞は起こしていないと思います。誤飲から時間がたっているようであれば、しばらく様子を見てもらうことが多いです。また、肛門からヒモが出てくることもありますが、そのときには無理やり引っ張ったりして、取り出そうとしないでください。体内でヒモが腸に絡んでいた場合、それを傷つけることになってとても危険だからです。また、ねこが自分で引っ張ってしまう可能性もあるので、出てきた部分を少しずつ切っていくようにしましょう。

 

実際に、長いヒモを飲み込んでしまうねこや、ウレタンマットをかじってしまうねこは多いです。排水口ネットのストッキングタイプのものを誤飲して、腸が穴だらけになってしまった子もいたので、注意してください。

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