2012年「M7超」地震を警戒すべきエリア10
「昨年末から今年に入って全国各地で頻発している地震は、近い将来必ず起こる“巨大地震”の予兆だと言っても過言ではありません。東日本大震災で刺激を受けプレートに蓄積されたエネルギーをまだ解放していない地域で、巨大地震が起こる可能性が高いです」
こう語るのは、過去に起きた地震データからさまざまな分析や予測を行なっている、災害ジャーナリストの堀越謙一氏。気象庁によると、昨年1年間に震度5弱以上の地震が観測されたのは68回。同庁が統計を取り始めた、’26年以降、過去最多の記録である。そこで、堀越氏に『’12年、M7超の警戒エリア』を予測してもらった。その結果は以下の10カ所。
【1】東京・千葉房総沖
「過去の地震でも三陸沖の地震後、数年〜20、30年以内に関東にM7〜8の地震が発生しています」
【2】静岡・愛知エリア
「静岡県は東海、東南海地震のほか、富士川河口断層帯の危険性も指摘されています。また、愛知県もその影響をもろに受ける地域といえるでしょう」
【3】高知県
「東海、東南海地震の発生に伴い、高知県沖でM8クラスの地震の発生もありえます」
【4】宮崎県沖
「’61年、’68年、’84年、’96年とM7クラスの地震が発生。近年のプレートの動きの活発化に伴い、これまで以上の地震の可能性も」
【5】宮城県沖
「地盤の崩壊により、新たな歪みが形成されているとも考えられるので、新たな巨大地震発生の可能性も十分に考えられます」
【6】新潟県
「’04年、’07年と地震が頻発しており、最近のプレート活動の動向を考慮すると、その危険性は高まっていると推察できます」
【7】秋田県
「北米プレートとユーラシアプレートの作用を受ける新潟県の地震による影響で、連動して発生する可能性もあります」
【8】京都府
「太平洋側から地中深く入り込んだフィリピン海プレートの活発な動きによって、近畿地方特有の内陸型地震が発生する可能性が」
【9】長野・岐阜県中部地方
「東日本大震災後に、長野県を中心としてM5クラスの地震が数回発生しています。このエリアには東西日本を分ける断層帯が走っている。巨大地震の可能性は否定できません」
【10】沖縄エリア
「’10年以降、フィリピン海プレートによる地殻の活発化が原因と思われる地震が、沖縄近海で多発しています。警戒すべきエリアですね」