日本で最初に振り込め詐欺を始めた男が語る「防衛7カ条」

巧妙化する振り込め詐欺。日本で最初に振り込め詐欺を始めたのは、著書『悪魔のささやき「オレオレ、オレ」日本で最初に振り込め詐欺を始めた男』(光文社刊)を出版した藤野明男さんだ。

’03年、闇金融で一緒に働く同僚らと偶然、その手口を思いついたという。「まさかこんなに簡単に……」と最初は半信半疑だったが、のめり込んでいく。しかし、警察だって甘くない。1年後には逮捕され3年の実刑を受けた。

’07年に出所し、現在は両親のいる実家で社会人として真面目に働く日々を過ごしている藤野さん。今回、「せめてもの罪滅ぼしに」と振り込め詐欺に引っかからないための7カ条を伝授してくれた。

【1】知っている相手からかかってきた電話にしか出ない
「家の固定電話に出ない。これは基本です。日常はできるだけ携帯電話を使い、非通知や知らない番号にはいっさい出ない」

【2】大阪のオバちゃんのように根掘り葉掘り質問する
「大阪で振り込め詐欺の被害は少ない。とにかく『なんで?』『もっと詳しく説明しい』とウザいほど質問してくるので、つい詐欺犯もボロを出してしまうことが多いんです」

【3】固定電話は、発信番号表示と留守番電話機能のあるものを使う
「固定電話にはあらかじめ家族や知人の電話番号は登録しておきましょう」

【4】携帯にかかってきたら『テレビ電話でかけ直して』と言って切る
「出てしまった場合はこう言う。いろんな理由をつけて応じない場合はあっさり切りましょう」

【5】お金の話が出たら、とりあえずいったん電話を切り、第三者に相談をする
「最近は電話を何回にも分け、警戒心がなくなったところでお金の話を持ちかけるパターンが増えています。3回目くらいで、ようやくお金の話を持ち出す。たとえ孫だと思ってもいても、お金の話が出たら強引にでも電話を切ること。そして身内や第三者に相談して、冷静に考える時間を持つことが重要です」

【6】部屋の中のよく見える場所に『お金の話が出たら電話を切る!』と書いて貼っておく
「電話の近くか部屋の目立つ場所に、うっかりだまされないための心得を書いた紙を貼っておく。電話中に冷静な判断力を取り戻すことにもつながります」

【7】少しでも不審な点があれば、迷わず110番通報を
「電話の内容が怪しいと思ったら、遠慮することなく110番にかけること。警察は快く相談に乗ってくれるはずです」

詐欺犯は、相手に怪しまれると焦りだし、時間をかけられると諦める場合が多いという。自分の親にもこれらの対策を肝に銘じるよう伝えたい。


 

 

関連カテゴリー:
関連タグ: