超人気番組『はじめてのおつかい』に”わが子を出す方法”

お母さんに頼まれて、人生初のおつかいに――。そんな子どもの”大冒険”をやらせ、台本、いっさいなしのガチンコで追いかける『はじめてのおつかい』(日本テレビ系)。毎回、高視聴率を取るこの超人気番組の最新作が7月16日夜に放送される。長年MCを務めている所ジョージ(57)は言う。

「この番組はドキュメンタリーなのに”ほのぼの”しかない。だからすごくホッとできるし、気持ちがリセットできる。子どものための番組じゃなく、大人の教育番組だと思います」

そこで気になるのは、どこで子どもを探してくるのか?ということだ。’91年に情報・ドキュメント番組『追跡』の1コーナーとして放送されて以来、一貫して制作にあたってきたディレクターの大内淳嗣さんに聞いてみた。すると驚くことにー、自薦、他薦、公募の類はいっさいしていないという。

「役所などに幼稚園や保育園を紹介してもらい、まずは趣旨を説明しにうかがいます。そこに案内書とアンケートを置かせていただいて、お返事をもらったら連絡をして、お子さんや家庭のことなどを2時間くらいかけてお聞きします。そこから長いお付き合いをして、おつかいの日を決めていきます。ほかに知り合いのつてをたどって、紹介していただくこともありますが」

こうして、おつかいを決めた家族を選んでいくわけだが、年間約100人の撮影をしても、放送されるのは1割の10人ほど。おつかいの成功、失敗がその理由ではないという。

「子どもが一生懸命おつかいするかどうかが大切です。子どもは親が思ってる以上にできるもの。多くのお母さんは心配して、できることだけをやらせようとしますが、それは子どもにとって一生懸命にならなくてもできることだったりします」

さらに目標どおりのおつかいを成し遂げる子とそうではない子には、違いがあるそうだ。

「『おつかいに行ってきて』と言われて、泣く子は大丈夫。これから自分に何が起きるのか想像ができているから。逆に”うん、行ってくる”なんてケロッとしている子は、だいたいすぐに戻ってきますね」

さまざまな工夫を凝らしながら撮影するたびに、大内さんは「これで最後だ、もうできない」と思うそうだが……。全力で続けてきた結果、22年目を迎えることになった。
 

 

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