1日に数本の電車しか止まらない秘境の無人駅で、今、笑顔で”小さな幸せ”を届けているこども駅長が話題になっている。小学2年生の栗本啓聖くん(8)だ。

 

宮崎県えびの市の山間にあるJR肥薩線の真幸駅は、”真の幸せ”と書く縁起のいい駅。ホームには昔、鉄道員が安全を願って鳴らしたという”幸せの鐘”があり、週末には多くの観光客が観光列車で訪れる。

 

昨年夏にたまたまお父さんと同駅を訪れた啓聖くんは、観光列車やここに集まる「真幸駅友の会」の人がすっかり好きになってしまい、以来毎週土曜日に15キロほど離れた鹿児島県伊佐市の自宅から、お父さんと一緒に欠かさず車で通っている。

 

「将来の夢は『いさぶろう・しんぺい』号(観光列車)か、新幹線の運転士になりたいです」と話す啓聖くん。制帽をかぶり、白い手袋をはめ、紺色のブレザー、エメラルドグリーンのズボンというキュートな姿に「かわいい!」「一緒に写真撮って!」と観光客からモテモテ。

 

真幸駅友の会のメンバーで3年前から同駅で似顔絵を描いている”じゅんぺい”さんこと小山順子さん(59)は「幼いのに礼儀正しくて、まるでゴルフの石川遼くんみたい(笑)。みんな彼から元気をもらっています」と話す。

 

啓聖くんの”勤務”は、毎週土曜日の8時すぎから16時ごろまで。列車が駅を出るときは、見えなくなるまで全員で手を振ってお見送り。帰り際、思いっきり手を振ってくれている啓聖くんが車窓から遠くに見え、記者もほっこりと幸せな気分になった。