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「80歳のおじいさんが亡くなる直前に、病床のベッドで携帯電話を操作しているように指を動かしていたという話を相談者から聞いたことがあります。今の時代、スマホや携帯電話の通信費は、食費や光熱費と同じく、“死ぬまでかかる”支出になってきました。ほんの少しのムダでも、長期的に考えれば大金を捨てていることと同じになります」

 

そう話すのは、ファイナンシャルプランナーで「生活マネー相談室」の代表・八ツ井慶子さん。総務省「家計調査」(総世帯)によると、一人暮らしの世帯も含めて、1世帯あたりが払う通信費は、’17年にとうとう年間10万円の大台にのっている。

 

スマホや携帯電話の通信費に詳しいITジャーナリストの三上洋さんが語る。

 

「毎月の通信費が高騰していく背景には、ここ数年でスマホが急速に普及したことが大きな要因になっています。ガラケーからスマホに乗り換えるだけでも通信費が3,000〜4,000円も高くなるのです」

 

さらに、50〜54歳の通信費はもっと高く、月に2万円近くに。子どもが高校生や大学生になり、音楽、ゲームをはじめとしたスマホの多くの有料コンテンツを使うため、家族のスマホ代が負担になっているようだが……。三上さんがこう続ける。

 

「今の50代は15〜20年前に携帯電話を初めて手にした人たち。当時は料金プランもシンプルで、普通に申し込めばよかった。ですが、スマホに乗り換えるときも、料金プランをショップに勧められるまま“無頓着”に決めてしまいがち。結果、ムダな料金を払っている可能性が高いんです」

 

三上さんは、ドコモ、au、ソフトバンクら大手キャリアの携帯電話の通信費を見直すうえでのポイントについて次のように語る。

 

「スマホの通信費は大きく通話料金、データ通信料金、オプション料金、端末代金に分けられます、各社のサポートサイトや専用アプリを利用して、自分の明細書を確認してみましょう。そこで、いまどんなプラン・コンテンツに自分がお金を払っているのかがわかります」

 

Webでの明細確認は、ドコモなら「My docomo」、au「お客さまサポート」、ソフトバンク「My SoftBank」でできる。また、キャリア店(公式ショップ)に相談するのも手だ。

 

老後資金を確保するためにも、固定費のムダは徹底して削減するべき。家族と相談し、それぞれの“ベストプラン”を考えてみよう。

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