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年々、売り場が拡大している女性用手帳コーナー。スケジュールを管理するだけでなく、自由に書き込めるタイプが今のトレンドだ。感情を吐き出し、夢をつづる先に開ける人生とは?

 

作家でキャリアコンサルタントのヒビノケイコさんは、書くことで人生のキャリアを築いてきた。

 

「高校生のころ、絵の先生から『美しいと感動したことを書き留めるといい』とすすめられて以来、手帳とスケッチブックを持ち歩いています。その瞬間には確かに感じたことも、時間とともに意識からすり抜けてしまう。文字やイラストに起こすことで、あとからその気づきや感覚を思い出せるし、思考が明確になっていくんです」(ヒビノさん・以下同)

 

カフェオーナー、ブロガーを経て、キャリアづくりの講師として活躍するヒビノさんが現在、実践しているのが「思考マップ」だ。

 

「出産後、体調が悪く、頭にモヤがかかったようでつらかったんです。そんなとき出合った本に、脳にもエクササイズが必要だと“思考マップ”が紹介されていて。試してみると、頭がすっきりして気持ちが楽になり、自分が何に悩んでいるかも理解できたし、解決に向かって前進しやすくなりました」

 

思考マップは、今感じていることをひと言、紙の真ん中に書く。焦りがあるなら「焦っている」、あとはまわりに、浮かんだことを思うがまま書き加えていくだけだ。

 

「手が止まるまで、枝葉を広げるように書き出します。ぜひ、心の中で未消化なものや不快だと思うことを書き出してみてください。現代人はつい、不快なことから目をそむけがち。でも、それは同時に、本当に好きなことまでも見えなくしてしまう。書くことで自分を客観視できれば、好きなことへとまい進できるようになります」

 

もうひとつ、ヒビノさんが実践するのが「ふせん術」という方法。

 

「講座の構成やアイデア出しのために行っています。『自分も相手も楽しめるものは?』とテーマを決めて、ふせんひとつに1アイデアを書くんですが、ふせんの色をジャンルごとに分けることで、多角的なアイデアが浮かんできます」

 

ふせんはノートや紙に貼りつけ、そのあと一度、忘れるのだそう。

 

「私の場合、映画や散歩などで五感を刺激して、その間に思考を“醸造”させるイメージ。そのあとふせんを見直すと、別のひらめきが生まれたりするんです。日々、感じたことを書くことで感性がイキイキ、ツヤツヤしてくる。そして、自分が本当にやりたいことに気づき、人生が展開していく。これを開運と呼ぶのだと思います」

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