食品のパッケージに長々と書かれている原材料名表示のなかでも、注意が必要なのが添加物だ。健康を損なうおそれがある、とくに“危険”なものが5つある。忘れずに覚えておこう――。
「健康志向やダイエット・ブームで『糖質オフ』や『カロリーゼロ』などを売り文句にした食品が増えています。しかし、健康志向をうたう食品に使われがちな『合成甘味料』は、自然界に存在しない『化学合成物質』。それらは内臓機能を損なったり、免疫力を低下させて、がんの引き金になるものもあるんです」
こう話すのは、ベストセラー本『買ってはいけない』著者で、近著に『OK食品 NG食品 どちらを食べますか?』(WAVE出版)がある科学ジャーナリストの渡辺雄二さん。店頭で買い物をするときには、商品のパッケージ裏にある原材料名表示の添加物に目をやることが必要だと言う。
「その原材料名の欄には米、小麦粉、みそ、砂糖などの食品原料のあとに、着色料、保存料など添加物を記載することが義務づけられています。食べてもOKかNGかは、ここに何が書いてあるかに注目して判断してください」
私たちが、日ごろ口にする頻度の高い食品に入っている添加物のうち、“危険添加物” 5つを渡辺さんに解説してもらった。
【カレールー】
「合成甘味料『アセスルファムK』(1)と『スクラロース』(2)が使われているものはNG。アセスルファムKは砂糖の約200倍の甘さがあります。これを3%含んだ餌を犬に2年間食べさせた実験では、肝臓障害の指標でもあるGPTの値が増加しました。また、スクラロースは有機塩素化合物の一種でもあり、砂糖の約600倍もの甘さが。これを5%含む餌をラットに4週間与えた実験では、脾臓や胸腺のリンパ組織に萎縮が見られました。つまり、リンパ球が減って免疫力が低下する心配があるんです」
【ソーセージ】
「発色剤『亜硝酸Na』(3)が添加されているものはNG。これは食肉中のアミンと結合して発がん性のあるニトロソアミンを発生させ、がんリスクを高めるといわれているんです。これはハムなど加工肉に多く使われています」
【ミートボール】
「調味料(有機酸など)と表示されているものがあります。コハク酸やクエン酸Caなどは、毒性が強くありませんが、ほかに何が使われているかわかりません」
【パスタソース】
「カルボナーラソースに入っているショルダーベーコンに『亜硝酸Na』が使われていればNGです」
【フルーツ缶】
「さくらんぼを真っ赤に着色するために使うタール色素の『赤色3号』(4)は要注意。2世代にわたるラットの実験でこれを含む餌を食べさせた結果、2世代目のラットに甲状腺腫の増加が見られ、発がん性の疑いが持たれています」
【ヨーグルトドリンク(糖質オフ)、アイスクリーム(糖質オフ)、菓子パン】
「合成甘味料『スクラロース』が添加されている場合は要注意」
【低糖質発泡酒】
「着色料に『カラメル色素』(5)が使われているものがあります。これには4種類あり、カラメル3とカラメル4は発がん物質が含まれます。『カラメル色素』という表記だけでは、4種類のうちどれが添加されているのかわからないので、なるべく避けたほうがいいでしょう」
店頭でパッケージを見るときは、1~5の添加物は避けて安全な食品を選ぼう。