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「私が書くドラマのヒロインは、みな占い師時代に出会った誰かがモデルになっているような気がしますね」

 

そう話すのは、いまや押しも押されもせぬヒットメーカーである脚本家の中園ミホさん。初の占い本『占いで強運をつかむ』(マガジンハウス)を出版したところベストセラーに。そして占いサイト『中園ミホ 解禁! 女の絶対運命』は、四柱推命をベースにしたオリジナル占術が「驚くほど当たる」「希望が持てる」と話題を呼んでいる。

 

それにしても脚本家として不動の地位を築いたこのタイミングで、なぜ占い師としての活動を大きく展開し始めたのか。

 

「私は人間ウオッチングが趣味なのですが、幸運の波は誰のところにも公平に訪れるようです。それなのに、その波にうまく乗り切れない人が多いような気がして。もっと人生のなかに占いを取り入れて、目の前のチャンスをつかんでほしいと思うんです」

 

あまり知られていないが、中園さんの前職は占い師。20代半ばまで活動し、政財界の名だたる大物を鑑定することもあったという。

 

「占いの大家・今村宇太子先生のアシスタントをしていたのですが、先生は霊感が強く、負のエネルギーを持った人が来ると『今日はあなたが占って』と言うことも。それで、代理で私が鑑定することが増えていったのです」

 

そしてこの経験が、後に脚本家としての土台に。中園さん自身も人生の岐路に立たされると、占いを手がかりに選択・決断してきたという。

 

中園さんの占いで肝心なのは、人生のサイクル12年周期のなかで必ず巡ってくる冬の時期、「逢魔」「空亡」「未明」を「決して悪い時期ではない」ととらえること。この期間を「修行の時期」ととらえ、真摯に向き合うことで運気は上昇すると説く。

 

そして、特に大事なのが、「空亡期」と位置付けられている「逢魔」「空亡」の2年間の過ごし方。実際、中園さんの出世作『やまとなでしこ』(’00年)、『Doctor-X 外科医・大門未知子』(’12年)、『花子とアン』(’14年)はすべてこの空亡期に書かれたものだ。

 

「占いをよく知る人は、この時期を恐れている人が多いんです。私もかつてはこの時期に引き受けて大丈夫だろうかと不安になり、霊能者の方に相談したりもしました。いまになってわかった法則は、空亡期とは人生の課題が降りかかるとき。確かにトラブルは頻発しますが、決して恐れる必要はないのです。逆に難題から逃げずに向き合うことで、その後の10年を豊かに過ごせるようになります」

 

課題と向き合うという意味では、思いがけず家族の病気や介護といった事態に直面することが多いのもこの時期。仕事や育児が中断され、「なぜいま?」と絶望してしまう人もいるかもしれない。中園さんはそんな読者にエールを送る。

 

「もし家族や親しい人に介護や看護が必要になったとしたら、その人はあなたをとても愛していて、代わりに厄を引き受けてくれているということ。私が19歳のときに母が亡くなったのですが、私の厄を引き受けてくれたのではと、だいぶ後になって気づきました」

 

また、結婚・再婚といった慶事を、占いにこだわるあまり空亡期を避けて先送りにする人には、こんなアドバイスを送ってきた。

 

「人は必ず家族や友人といった周囲の運気の影響を受けて生きています。ですから結婚・再婚のタイミングはお相手の運気が好調期であればそれでもよいのです。多少波乱はありますし、あなたの運気が相手に渡り、夫婦生活では『縁の下の力持ち』的な存在になってしまうかもしれない。けれど、愛している人に運気をあげられるのなら、それはそれでよいのではないでしょうか」

 

どんな人にも人生を謳歌できる時期もあれば、厳寒の時期もある。

 

「そのことに例外はありません」と中園さんは言い切る。あなたも、子どものころに「こんなにもすべてに恵まれた人がいるだろうか」と思ったクラスメートが後年、苦労しているケースなど、思い当たることもあるのではないだろうか。

 

「そういう方は、最初に何もかも与えられているから『感謝』を知らずに幸運を手放してしまうのかもしれません。逆に、つらい幼少期を送った人が感謝と努力と忍耐で大輪の花を咲かせることはよくあります。皆さんも人生のなかに占いをうまく取り入れて、大輪の花を咲かせてくださいね」

 

「女性自身」2020年9月29日・10月6日合併号 掲載

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