「50代の主婦は20代の学生に比べ、学生時代、社会人、主婦になってからと人生経験が豊富。そのため、これまでのキャリアと人生の棚卸しをすれば、必ず自分の得意分野、強みがたくさん見えてきます。その強みを適切にアピールすれば正社員だってなれます」
こう力強くアドバイスするのは、就活に悩む学生や保護者たちの間で、“カリスマ就活コンサルタント”として注目されている、竹内健登さん(29)。独自の理論で、コロナ禍の今年も200人以上の学生を一流ホワイト企業に内定させた。
学生と主婦では、就活のやり方こそ異なるが、内定を獲得するために必要なノウハウの基本は大きく変わらないという。子育ても一段落、元気なうちに再就職したい。せっかく再就職するなら福利厚生が手厚く安定した正社員を目指したい。そう考える主婦は少なくないだろう。
そこで凄腕コンサルタントの竹内さんに、正社員を目指す専業主婦に向けて、就活を突破するためのマル秘ノウハウを伝授してもらった。
【1】自己PRの欄には具体的な数字を入れる
「たとえば、OL時代に銀行で勤務経験がある人なら“1日○○件の帳票を処理していた”、PTA活動の経験があるなら“立場が異なる○人の保護者をまとめあげ、バザーを開催した”など、アピールする経験に具体的な数字を入れてください。数字が入っていると採用担当がそのシーンを想像しやすくなります。すると、あなたが入社後に活躍している姿も思い浮かべやすくなるのです」(竹内さん・以下同)
【2】志望理由は2段構成で書く
「志望理由は2つの段階に分けて書いてください。最初の段階には、この仕事に興味を持ったきっかけや体験談など、“なぜこの仕事をしたいと思ったか”を書いてください。次の段階には、“なぜこの会社を受けたのか”を書く。具体的には“貴社のHPに書かれている理念に共感した”とか“貴社が○○に力を入れている点に魅力を感じた”など。そうすると、仕事をやる理由も明確だし、競合他社のことも調べたうえで、うちを選んで来てくれたという印象につながります」
【3】面接官の質問には15秒程度で答える
「面接官は自分の興味がある話だけを聞きたいので、1つの質問に対する答えは15秒が目安です。その答えに対し、面接官が興味を持って“具体的に言うと?”“詳しく聞かせて”となれば、30秒とか40秒ぐらいかけて話を膨らませていってください。最初は要点だけを答えるようにしましょう」
【4】“魔法の言葉”「結論から言うと」
「面接でいちばんよくないのが“話が長くなり、言いたいことがぼやける”こと。それを避けるために、ふだんから口癖にしておくといいのが、“結論から言うと”“端的に言うと”というフレーズ。結論を先に言うことで、話が明確になり聞きやすくなります。さらに、専業主婦だった人がこのようなビジネス感のある言葉を使うと、面接官の興味を引きます」
また、相手に知的な印象を与えるフレーズとして、竹内さんは“理由は3つあります”をうまく使うと効果的だとアドバイス。
「とりあえず最初に3つあると言うことで、そのとおりに情報を整理して伝えることができるようになります。相手も1つ目は~。2つ目は~という言い方で説明されると、情報が構造化されているので、内容を理解しやすい。頭がいい印象を与えられます」
【5】面接練習の相手は子どもがうってつけ
「自分の娘や息子を相手に、模擬面接をしてもらいましょう。夫や友人より気楽ですし、最近の就活に詳しい子ども世代のほうが、アドバイスも的確です」
働く意欲のある人に年齢は関係ない。今回紹介したノウハウを参考に、正社員を目指そう!
「女性自身」2020年11月24日号 掲載