専業主婦の社会復帰 夫の他界で気づいた“仕事”のありがたさ
画像を見る パート主婦の多い職場でマニュアルもあり、社員さんもフォローしてくれるので大きな失敗はなかった

 

■「嫌々始めたパートに人生を救われた」損保事務Dさん(56)/ブランク:13年

 

「私は働く気はまったくなかったのですが、夫から『学費や老後資金のために働いてほしい』と言われて……。働く条件として、食洗機を買ってもらいました」

 

損保会社のデータ入力が主な仕事。パート主婦の多い職場で、マニュアルもあり、社員さんもフォローしてくれるので大きな失敗はなかった。

 

「ただ、やっぱり鬼門はパソコン。専業主婦時代はスマホかタブレットなので、キーボードを打つのが遅い。物覚えも自信がなく、似ている会社の名前を取り違えてしまいそうで……。でもそこは、間違えるかもという不安があるから、事前にしっかり確認しているのでミスは防げています。一方で、専業主婦のほうが若い人に比べてコミュニケーション能力があるみたいで、電話応対などは得意です」

 

しぶしぶ始めたパートだったが、今では働いてよかったと思える。

 

「パートを勧めてくれた夫は、がんを患い亡くなりました。2年ほど闘病、介護生活があったのですが、会社に行くだけでも気分転換につながりました。専業主婦をしていたら出会えなかった人たちに話を聞いてもらったり、助言をもらうことが、大きな力になりました。自分一人で生きていく自信にもつながったと思います」

 

「女性自身」2021年5月25日号 掲載

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