きちんとした感染対策を前提に、専門家は「旅に出るなら今がチャンス」と話す。なんと“実質黒字”で旅行できちゃうほど、お得な旅の手段が広がっているという--。
「新型コロナウイルスの感染拡大が全国でいったんの落ち着きをみせていますが、Go To トラベルの再開は、まだ先になる見通しです。静かな旅を味わえる絶好のチャンスは、今しかありません」
そう語るのは「旅行クーポンサイト」を運営する宮内真人氏。
全国で緊急事態宣言が解除されて約1カ月。新型コロナ感染者数も激減し、東京都でも感染状況の警戒レベルが初めて4段階のうちもっとも低いレベルに引き下げられた。そんななか、久しく出かけられなかった旅への欲求が高まっている人も多いだろう。
紅葉、味覚、温泉……。でも、それだけではない。淑徳大学経営学部観光経営学科教授で観光ジャーナリストの千葉千枝子さんは次のように語る。
「苦境に立たされている観光業はすそ野が広く、運輸、旅行、宿泊業のほか、食材の仕入れにかかわる生産者やリネン業者、飲食店など多方面に及んでいます。Go Toトラベル再開までとても経営体力がもたないという悲痛な叫びも。旅行をして窮地に立たされた観光業を少しでも応援しようという旅行者も増えています」
旅行支援事業「Go Toトラベル」は、コロナ感染拡大の一因になったという指摘から昨年末以来停止している。それでも、前出の宮内さんが「旅行に出かけるならいま」と話すのには、次のような理由があるという。
「Go Toトラベルの再開を前に、各道府県が地元の観光を盛り上げようと県民割など独自のキャンペーンを打ち出しています。それに加えて、市町村などの自治体が主催している割引キャンペーンも盛ん。しかもそれらは組み合わせて使うことができる場合があり、たとえば長野県民が茅野市に宿泊すると実質0円になったり、三重県民が鳥羽市を旅行するときには実質黒字になるようなプランも珍しくありません。県をまたぐ旅行でもOKなど、利用可能な対象を広げた割引キャンペーンが続々登場しています。プランを上手に選べば、通常の半額以下で旅行ができる方法がいくつもあるのです」(宮内さん)
旅行するのなら、Go Toトラベルを使って得したい! と考えている人も、計画を前倒しする余地は十分にあるというのだ。
そこで、宮内さんにおすすめのキャンペーンの活用方法を教えてもらった。
■専門家おすすめ! お得な旅のキャンペーン
【自治体観光キャンペーン】
北海道小樽市「もっと泊マル、オタル。」宿泊料最大50%オフ
専用プランを販売する市内56施設の宿泊料が最大で半額に。宿泊者には「もっとオタル観光ギフト券」2,000円分を先着でプレゼント。「どうみん割」との併用可/’22年2月28日まで。