’80年代に女子中高生をとりこにしたOSAMU GOODS(R)が、今年で誕生から45周年を迎えた。’80~’90年代に青春時代を過ごした人たちにとって、懐かしくもあり憧れのブランド。それが近年の“昭和レトロブーム”で、既存のファン以外に、若い層からも支持を得て再注目されている。
“再ブーム”の背景を、OSAMU GOODS(R)のライセンス業務を行うコージー本舗の神津隆行さんに説明してもらった。
「’16年に40周年の展覧会が東京・弥生美術館で開催されました。若い層の来場者が多く、そこでOSAMU GOODS(R)が注目されるようになったのです。人気が決定的になったのは、翌年の『コム デ ギャルソン』さんとのコラボ企画。洋服とのコラボがとても話題になりました」
神津さんによると、現在もっとも多く商品を購入する層は「20~30代の方」とのこと。その人気の理由は“普遍的なかわいらしさ”と“原田治さんのこだわり”にあるという。
OSAMU GOODS(R)の生みの親・原田治さん(1946~2016年)は、東京・築地出身で多摩美術大学グラフィックデザイン科を卒業後、1970年『anan』創刊号でイラストレーターとしてデビュー。以降は、雑誌、広告などで幅広く活躍。OSAMU GOODS(R)は1976年に商品化された。
「原田さんは10代のころに夢中になっていたハリウッド映画のニュアンスをキャラクターに加味したと話していました。アメリカンポップなデザインには、幼少期の影響があったのでしょう。そして、かわいらしさに『5%ほどの淋しさや切なさを隠し味のように加える』。そこが多くの人を引きつけている理由ではないでしょうか」(神津さん)