【キッチン】
つっぱり棒ハウスでは、冷蔵庫の中でもつっぱり棒は大活躍。ドアポケット上部に短いつっぱり棒を渡し、フックをつけたチューブ調味料をつるす。こうすることで、使いたい調味料をさっと取り出せる。
竹内さんはつっぱり棒を“魅せる”コツを「まずは使う場所に合わせて、しっかり吟味し選ぶこと」と話す。
「ひとくちにつっぱり棒と言っても、じつはものすごくたくさんの種類の製品が登場してるんです。皆さんはつっぱり棒と聞くと、白くてテカテカした素材感のものをまず、想像するかもしれません。でも、100円ショップで売られているものだけ見ても、黒や木目など、色や柄もさまざま。また細く短いタイプのつっぱり棒でもパイプの太さが10ミリや12ミリと、バリエーションもいろいろあるんです」
用途だけにとらわれず、多種多様な製品のなかから自分の部屋のイメージに合ったものを選ぶことが肝要なのだ。
「小さな空間を細かくアレンジしたいのであれば、より細いものを探してみるのもアリですし、インテリアに合わせて木目調にそろえるとか、黒で空間を引き締めるといった選択肢も。マスキングテープでデコレーションしたっていい。あなた次第で、つっぱり棒は設置する空間をオシャレに演出するアイテムにもなるんです」
つっぱり棒の最大の魅力といえば、面倒な工事など不要で簡単に設置できること。だが、そのお手軽さゆえ「落ちたり、倒れたりしないの?」と心配になる人もいるはず。竹内さんは言う。
「設定された耐荷重より重いものをのせない掛けない、強度の低い壁や、平行ではない壁には取り付けない、斜めにして使わないなどが、つっぱり棒の基本的なルールです。メーカーの取扱説明書をよく読んで、正しく使えば、残念な落下事故は防げるはずです」
さらに竹内さんは、100円ショップやホームセンターなどで売られている壁面ガードや補強ポールなど「つっぱり棒の補助アイテムを活用するのもオススメ」と言う。
「わが家では洗面台下の棚中の左右の壁面に、100円ショップで購入したメッシュパネルを置いて、その金網部分に引っ掛けるようにして、つっぱり棒を設置しています。こうすれば、何かの拍子につっぱる力が弱まっても、落下することはありませんよね」
工夫ひとつ、アイデアひとつで、つっぱり棒の用途はいくらでも広がっていくといえそうだ。最後に竹内さんは満面の笑みを浮かべ、こう力を込めた。
「はい、つっぱり棒の可能性は無限大なんです」