勝手に納屋を増築、ヒモ男が勝手に入籍…親の資産が狙われている
画像を見る 認知症の母他界後、預貯金がすべて姪っ子、甥っ子の教育費に渡っていたケースも

 

■実家に帰ったら納屋が増築されていて

 

60代会社員「私の父はいわゆる旧家の跡取りで、非常にプライドが高く、おだてられたり、頼み込まれたりすると、見えから必ず応じてしまう性格です。特に母が亡くなり、認知症の症状が出てから、ひどくなりました。相場の数倍以上の高値で壺や絵を買わされたり、毎年何十万円を庭の手入れに使っていました。でもプライドの高い父にそれを指摘すると怒るのです。

 

極めつけがひさびさに実家に帰ったら、庭に立派な納屋ができていたことです。500万円ほどかかったそう。80代で一人暮らしの父に必要はなく、案の定、中は空っぽ。父の性格に便乗して必要のないモノを売りつけてくる人もどうかと思います」

 

北見さん「家を訪問したとき、『何か買い物をした?』などと尋ねては機嫌を損ねてしまいます。室内をさりげなく観察し、不審なダイレクトメールや配布物、趣味に合わないものが1つ2つでもあった時点で防衛策を。先方(業者)に勧誘しないことを求める内容証明郵便を送るなどアクションを起こしましょう」

 

■ヒモ男が亡くなる直前の母と入籍

 

50代専業主婦「母は70代で、がんで亡くなったのですが、認知症にも罹患していました。父が若くして亡くなった後は独身で、祖父母から相続したアパートを数件所有していました。

 

母が懇意にしている相手がいることは知っていたのですが、なんとその男が、母が亡くなる直前に病室に行政書士を連れて現れ、入籍させたうえ、遺言状を作成させていたのです。生前の母は相手の男のことは“ヒモ”と愚痴り、結婚しようなどと考えているそぶりはありませんでした。認知症の母を言いくるめたに違いなく、長い裁判になりそうです」

 

北見さん「資産があると、狙われることは確実です。孤独を漂わせていると余計に入り込む余地を作ってしまいます。日ごろから親に優しい心で接し、信頼関係を強固にしておく努力を。子供の存在感をアピールし、つけ入る隙を作らないことが大事です」

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