【Q1】相続の相談のために帰省するならどっち?
(A)ひとりでふらっと
(B)子どもや配偶者と一緒に
【A1】(A)
配偶者や子どもがいると話しづらいこともある。親の本音を聞きたいなら、ひとりでふらっと帰省しよう。自分の誕生日などにひとりで帰省し、まずは感謝を伝えよう。
【Q2】頻繁に帰省している場合、きょうだいにはどう対応する。
(A)特に報告しない
(B)親のようすなどを情報共有する
【A2】(B)
頻繁に帰省すると、きょうだいから「相続を有利に進めようとたくらんでいるのでは」などと勘ぐられることも。帰省後「親は元気」「お墓の話をした」などと報告を。LINEのグループなどを活用する手も。
【Q3】親と離れて暮らしている場合、帰省時に親の近くで暮らすきょうだいに対してどう対応する?
(A)贈り物を持参する
(B)きょうだいだから気を使わない
【A3】(A)
相続でもめないために、ふだんのコミュニケーションが大切。「いつも親を見てくれてありがとう」という思いを、言葉や贈り物で伝えよう。「ありがとう」「こちらこそ」の関係構築を目指して。
【Q4】「相続財産は実家だけ」の家庭で、自分が実家を継ぐ場合はどうする?
(A)きょうだいにはガマンしてもらうしかない
(B)代償分割(金銭での補てん)を考える
【A4】(B)
「親の介護を担った」「実家は改修も必要」などの言い分があっても、「継ぐ自分はありがたい」と感謝すると「ほかのきょうだいにも穴埋めを」と自然に思える。お互いに譲る気持ちが大事。
【Q5】自分が親の介護を中心的に担っている場合はどっち?
(A)愚痴っぽくなるから、きょうだいに詳しい実情を伝えない
(B)親のようすをきょうだいと共有する
【A5】(B)
介護は負担が大きいが、実情がわかりづらいもの。「親の資金を使い込んでいないか」と疑念を生むことも。情報を共有し病院通いが頻繁だとわかれば、医療費の察しがつく。入院などは費用の報告も。
【Q6】遺産分割の協議をするとき、弁護士はどうする?
(A)最初から立ち会ってもらう
(B)弁護士に頼むのは最終手段
【A6】(B)
弁護士の存在は“もめるのが前提”に感じがち。専門家が必要なら税理士に。意見がぶつかっても、自分たちで解決策を探ろう。ただし、遺産分割の交渉ができるのは弁護士だけ。最終手段と心得て。
【Q7】遺産分割協議には誰が集まる?
(A)相続人のみが集まる
(B)子どもの配偶者も一緒に話し合う
【A7】(A)
子どもの配偶者が参加するともめやすい。原則、配偶者抜きで話し合い、協議後それぞれが報告を。ただし、農家などで長男夫婦が同居の場合、遺産分割は長男の妻の生活に影響あるため参加もアリ。
【Q8】遺産分割協議はどうやるべき?
(A)できるだけスピーディに対処しよう
(B)じっくり時間をかけて取り組もう
【A8】(B)
ゆっくり気持ちを整理して、じっくり話し合いを。申告後に別の資産が見つかると修正申告が必要だし、税務調査で申告漏れが発覚したら過少申告加算税などのペナルティも。期限内にミスのない申告を。
【PROFILE】
天野大輔
公認会計士、税理士、行政書士で、税理士法人レガシィ代表。『リア王』など文学から相続の知恵を学ぶYouTube チャンネル「相続と文学」も発信中