■健康被害が出る前にやっておきたい“エアコン夏じまい”
そこでもうすぐやってくる冬の暖房利用に備え、福田さんに今しておくべきエアコンのお手入れ方法をアドバイスしてもらった。
「まず、この夏に酷使したエアコンの“夏じまい”をしましょう。お手入れのポイントは4つあります」
【1】フィルター洗浄
エアコンの前面パネルを開けてフィルターを外し、掃除機などでほこりを吸い取る。フィルターに汚れが残っている場合は中性洗剤を薄めた水につけ置きし、汚れを落とす。その後は、陰干しをしてしっかり乾かす。
「フィルターのほこりなどは掃除機を使って吸い取り、汚れが落ちない場合は中性洗剤を薄めた水につけて洗います」(福田さん・以下同)
【2】エアコン内部の乾燥
エアコンの内部クリーン機能を使用し、内部を清掃する。または、エアコンの「送風運転」を2~3時間行い、内部を乾燥させる。
「冷房中の結露により水分がたまった内部を“送風運転”や“内部クリーン機能”で乾燥させることが、カビ対策として効果的です」
【3】拭き掃除
空気を吸い込むエアコン本体の上部にはほこりがたまっている。マスクをしてハンディーモップで取り除く。本体のサイド、前面パネル、吹き出し口周辺、フラップ(羽根部分)は絞った布で水拭き。汚れが見える部分でOK。
「エアコン本体の外側全体、前面パネルを開け、パネルの裏側や吹き出し口周辺など、汚れが見える部分を布で水拭きする。その際、金属部分の熱交換器には触れないよう、注意してください」
【4】室外機まわりの掃除と日よけ外し
室外機の周辺には物を置かずに風通しをよくしておく。室外機の吹き出し口を塞がないこと。ゴミや落ち葉などが入り込まないように周辺の掃除も。また、室外機は周辺温度が高いほど効率的に暖めることができるので、日よけは外す。
「吹き出し口を塞いでしまうと暖房効率が悪くなるので、ゴミや落ち葉などが入り込まないように周辺を掃除しましょう。そして、夏場は冷房効率を上げるため、室外機に日よけをつけている場合がありますが、暖房には逆効果になります。日よけをつけていたら、外しましょう」
北日本などの地域では、10月下旬から暖房の使用が始まるという。この秋の間に夏のエアコン掃除をサボらず、体と財布にやさしい暖房シーズンを迎えよう!