必ずくる万が一のときのために備えが必要だ(写真:buritora/PIXTA) 画像を見る

高齢の親をもつ人が直面する相続の問題。だが、実際にどう手続きを進めていけばいいか、わからない人も多いはず。損しないためのやるべき順番を教えます。

 

「4月1日から、相続登記が義務化されました。これまでは、亡くなった人(親など)の土地や建物を相続した際、所有権を引き継いだ人(相続人)の名義に変更するのは任意でしたが、義務化後は、所有権の取得を知った日から、原則3年以内に相続登記の申請をしないと、10万円以下の過料が科せられます」(全国紙社会部記者)

 

“空き家”問題をはじめ、誰の土地かわからないために都市開発などの用地買収の交渉ができない、あるいは、土砂崩れなどの防災対策が必要な場所であっても工事ができないといった、“所有者不明の土地”絡みのトラブルが国内各地で相次いでいる。

 

国土交通省の調査によると、全国で所有者の所在が確認できない土地の割合は国土の24%。九州の面積よりも広いという(2022年度)。

 

相続登記の義務化は、所有者不明の土地問題を解消するための新ルール。なお、4月1日以前に相続した相続登記未了の不動産も義務化の対象となったので、該当者はいますぐチェックが必要だ。

 

じつは、相続に関するルール改定は不動産だけではない。2019年以降、次々と法改正が行われた。なかには、知らないと損をする可能性のあるものも。

 

「相続で損をしないために、親の生前にやっておいたほうがいいことがあります。それは預貯金、不動産、株や投資信託、保険、借金の有無などの財産状況を把握しておくことです。できれば親の同意のもと、相続人全員で情報を共有し、事前に相続の方針を決めておくことで、後々のトラブルを防ぐことができます」

 

こう語るのは、相続問題に詳しい、司法書士法人さくら事務所の坂本孝文さん。

 

本誌は、坂本さんのアドバイスをもとに、相続で損をしないために、「親の生前にやるべき手続き6」「親の没後にやるべき手続き15」を“やるべき順”にチェックリストにまとめた。さらに、「確認すべき親の財産8」もまとめたので、チェックしてみよう。

 

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