■親の成年後見人になれても「成年後見監督人」に費用が
【7】ポイントは相続不可、マイルや電子マネーは相続可
「楽天ポイントやVポイントなど、ポイントはほぼ相続できません。親に使い切ってもらいましょう」
いっぽう航空会社のマイルやSuicaやWAONなどの電子マネーは相続できるそう。何を使っているか、チェックして。
【8】相続放棄をしたのに、空き家になった実家の管理を回避できず
借金を相続すると、相続人が返済義務を負うことになるが、相続を知ってから3カ月以内なら、相続放棄も可能だ。検討しよう。
ただ実家の近隣の人に「相続を放棄したので後は知りません」とは言いづらいもの。近隣に迷惑をかけないように、相続を放棄しても空き家の管理が残る場合も。
【9】相続登記をしていないと、3代さかのぼって書類を集める羽目に
2024年4月から「相続登記」が義務化。親の没後、遺産は名義の変更後でないと売却等は行えない。
なかには、他界した祖父母名義のものも。その場合、名義変更に関わる書類を3代分集める羽目に。いますぐ実家の名義を確認して。
【10】親の成年後見人になっても、「成年後見監督人」に費用が必要
「母が亡くなったとき、父は認知症で相続がまったく進まず、最終的に成年後見制度を利用しました」
後見人に司法書士などが選ばれると費用が発生する。永峰家は息子である永峰さんが後見人になれたものの、後見人をフォローする「成年後見監督人」が付き、月2万円の費用がかかったという。
「監督人は父がおごると言っても父のお金を使うことを認めず、生前贈与も許可せず、父のお金は誰のもの? という疑問が残りました」
成年後見制度は“最後の砦”だ。それまでに打つ手はたくさんある。
「ぜひ遺言書を作成して。遺産分割がスムーズに進み、きょうだいのもめごとも防止できるでしょう」
「まだまだ元気!」と笑えるうちに、相続の準備を始めよう。
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