「野菜の冷凍保存」期間が3倍に伸びる!料理研究家が直伝の“簡単すぎる方法”とは
画像を見る 猛暑で枯れてしまったきゅうり(写真:HIME&HINA/PIXTA)

 

【トマト】

「トマトは丸ごと冷凍することでうま味が増し、トマトソースも甘く仕上がります。冷凍したトマトは水にさらすと皮がつるんとむけます。冷凍室から出して室温で5分程度おくと、包丁でサクサク切れます。そうめんつゆにカットしたトマトを入れても美味。凍ったまますりおろせば、デザートのトマトシャーベットになりますし、冷ややっこにのせれば暑い時期にぴったり」(島本さん、以下同)

 

【なす】

「丸ごと冷凍で3カ月保存可能。室温で5分ほどおくとカットしやすくなります。生のなすを炒めるときは油をたくさん使いますが、凍らすことで組織が壊れて軟らかくなるため、少量の油でOK!」

 

【ピーマン】

「丸ごと冷凍したものを室温で5分ほどおけばカットも可能。ピーマンのワタやタネにはピラジンという血液をサラサラにする成分が緑色の実より10倍も豊富に含まれているので捨てずに。ピーマンの肉詰めの具に混ぜて使うなど工夫しましょう」

 

【オクラ】

「冷凍しても食感が変わりません。そのまま洗って、水気を取って冷凍保存袋に。凍らすことで産毛がパラパラと取れるので、塩もみ(板ずり)する必要がありません。室温に1?2分おけばすんなり切れます」

 

【きゅうり】

「丸ごと冷凍する場合は、くっつかないように1本ずつラップに包んで。保存期間は1カ月になりますが、スライスした冷凍保存もおすすめ。自然解凍後に水気を切れば、シャキシャキ食感で、酢の物やポテトサラダに使えます」

 

【とうもろこし】

「とうもろこしは収穫した直後から甘味と栄養素が落ちていきます。朝採れのとうもろこしを買ってもすぐに食べない場合は、ヒゲを取り、1本ずつラップに包んで、丸ごと冷凍保存しましょう」

 

【ゴーヤ】

「皮も硬くワタもあるため、丸ごと冷凍には不向き。中のワタを取り、薄切りにして冷凍しましょう。冷凍したことで苦味が増すように感じられたら、カットしてから水にさらし、水分を拭き取ってから冷凍するといいでしょう。保存期間は1カ月です」

 

【みょうが】

「そのまま冷凍保存袋に入れて、使う分だけ出しましょう。常温に2~3分おけばカットできます。冷凍しても香りはそのまま。大葉も冷凍に向いています。みょうがと大葉をみじん切りにして薬味ミックス(保存期間1カ月)を作っておけば、冷ややっこやそばを食べるときに活躍します」

 

野菜を冷凍保存する利点はわかったが、解凍した後、野菜そのものの味が変わってしまうのではと思っている人も少なくない。

 

「基本的には冷凍保存に向かない野菜はありません。冷凍することで野菜の細胞壁が壊れるため食感が変わることも。それをメリットとして考えて、ちょっとした工夫をするのがポイントです。細胞壁が壊れることで火が通りやすくなり、この時季にキッチンに立つ時間を減らすこともできます。また、うま味成分が溶け出たりして、おいしく調理できますよ」

 

こう語るのは、料理研究家で冷凍の達人でもある「ゆーママ」こと松本ゆうみさん。

 

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