羽生結弦から決意メール…恩師が語った北京五輪出場への期待
画像を見る ネイサンを倒し表彰台の真ん中に“帰還”することはできるのか(写真:アフロ)

 

■「4回転アクセルを世界選手権でやる必要はない」

 

しかし、羽生にも“最高の武器”となりうるジャンプがある。かねて「競技人生の最終目標」と語り挑戦を続けている、前人未到の4回転アクセルだ。

 

「とにかく試合で4回転アクセルを降りたい」と話す一方で、昨年末時点では練習でも一度も成功していないと明らかにしている。

 

世界選手権で跳ぶ可能性はあるのだろうか。佐野さんはこう見る。

 

「現状の4回転アクセルの完成度次第だとは思いますが、世界選手権で無理してやる必要はまったくありません。全日本の演技はどこにもミスがなかった。そこにあえて難易度の高いジャンプを入れてくるのか。見どころではありますが、予想できないところです」

 

かたや、都築さんは、羽生の4回転アクセルについてこう語る。

 

「練習の映像を見たときに、完成に近い状態だと感じました。いつ完成してもおかしくないと思います。ただ、それをプログラムに入れるということは、全体が崩れてしまう懸念もあるでしょう」

 

それでも、1年後の北京五輪では4回転アクセルを跳ぶだろう、と都築さんはみているようだ。

 

「北京五輪は彼のスケート人生の集大成になると思います。集大成のときには、悔いが残らない演技をやりたいと思っているに違いありませんから。小さいときから“世界に羽ばたいて挑戦するんだよ”と彼に願っていましたが、4回転アクセルも一つの挑戦。私はやってもらいたいと思うし、彼はやってくれると思っています」

 

まずは世界選手権。そして1年後には――。フィギュア人生の集大成に向けて、羽生は“総仕上げ”に取り掛かり始めている――。

 

「女性自身」2021年4月6日号 掲載

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