(山形県三川町「天然モクズガニ」)
故郷や応援したい地方に寄付ができるふるさと納税は、実質自己負担2,000円で税金対策になり、返礼品をもらえるとあって活用しないと損! とはいえ、’17年4月に総務省が豪華な返礼品を控えるよう“お達し”を出したことで、返礼品の還元率が寄付額の3割以下に制限され、パソコンや自転車などの高額商品、金銭類似性が高い商品券やプリペイドカードなどがNGに。
「確かに一部で変更はありましたが、より使いやすく、魅力は依然高まっています。昨年4月から大きく変わったのは、自治体側が税金の使い道をより明確にするようになったこと。返礼品もこれまでのようにお得感だけでなく、地域の魅力をアピールするものを増やしたり、寄付者目線になっていたりするんです」
そう教えてくれたのは、日本最大級のふるさと納税サイト「ふるさとチョイス」を企画運営するトラストバンクの宗形深さんと田中絵里香さん。’08年4月にふるさと納税がスタートして、ちょうど10年。
返礼品の還元率が3割以下に制限されてから、“お得感”が減ったかといえば、実はそうでもないらしい。その地域では安くても、都会では手に入れにくかったり、高くついたりするものは送料を考えても、ネットで買うより断然お得だという。
年末に駆け込みで申し込む人も多いふるさと納税だが、人気の返礼品は品切れになっていることも多い。一年を通して“いつ”“何を”申し込むのが“お得”かを、あらかじめ知って、計画を立てておきたいところ。そこで、7月~12月までの狙い目とオススメの“豪華返礼品”を紹介!
■7月の狙い目は「冷たいスイーツ」
アイスクリームなど、冷たいスイーツが狙い目。意外と知られていない“ご当地スイーツ”を探す楽しみも。下半期に向けて返礼品を入れ替える自治体もある。
オススメ:北海道豊富町「とよとみ牛乳ソフトクリーム」寄付金額・1万円以上。
■8月の狙い目は「秋のフルーツ先行予約」
秋の収穫に向けて、巨峰やサンシャインマスカット(9~11月ごろ配送)、りんご(9~11月ごろ配送)、柿(9~10月ごろ配送)など予約が増える。8月末ごろからチェックしておこう。
オススメ:栃木県栃木市「栃木市岩舟産巨峰2kg」寄付金額・1万2,000円以上。
■9月の狙い目は「新米」
北海道から九州まで全国的に新米が登場。期間限定や数量限定のものも多いので、小まめに確認を。還元率も高く、スーパーで買うと重いお米が送られてくるのもうれしい。
オススメ:新潟県魚沼市「魚沼産コシヒカリ特別栽培米5kg」寄付金額・1万円以上。
■10月の狙い目は「感謝券」
レジャーに使える感謝券をチェック。返礼品の中には、地元のよさを知ってもらおうと、温泉、宿泊施設やスポーツ体験、歴史散策ツアーなどのチケットも豊富。
オススメ:神奈川県湯河原町「湯河原温泉ふるさと納税宿泊ギフト券」寄付金額・3万円以上。
■11月の狙い目は「リッチ商品」
年末の駆け込み前に、返礼品の追加が増えてくる。まだ余裕があるので、お歳暮やクリスマスディナー用の豪華返礼品や高級おせちの予約などを、じっくりと。
オススメ:山形県三川町「天然モズクガニ(生きたまま発送)」寄付金額・1万円以上。
■12月の狙い目は「鍋セット、おせち」
寄付率が最も高い月で、返礼品が続々と追加される。集まりが多い時期だけに、鍋セットやおせちなどが見逃せない。ただし、すぐに売り切れる返礼品も多いので注意。
オススメ:高知県奈半利町「キンメダイの鍋セット」寄付金額・1万円以上。
行楽シーズン前には、地域を訪れて土地の魅力を知る「体験型」の返礼品に注目が集まるそう。実用的な感謝券は、旅行シーズンに使えるタイミングで申し込みを。