「小さなエリアに多くの一級河川が流れる京都は、まさに“水の都”です。この地は豊富な地下水に恵まれていることもあり、京料理や日本酒、それに京美人と、世界に誇れるものを世に送り出してきました」
そう語るのは、エッセイストの葉石かおりさん。“酒ジャーナリスト”としても活躍する彼女は、おいしい日本酒を探し求めるなか、京都の水の素晴らしさに気づいたのだという。
「昔から、“京都の地下には大きな水がめがある”なんて言いますが、水が豊富だったからこそ、都としても栄えたのだと思います。風水に基づいて建設された街でもありますし、多数の神社仏閣もありますので、“霊験あらたかな水スポット”が本当に多いんです」(葉石さん・以下同)
左京区にある「下鴨神社」では毎月7月、土用の丑の日の前後数日間、「御手洗祭」が開催される。
「老若男女がはだしになって、御手洗池を進む『足つけ神事』は夏の風物詩ですね。池に足をつけて健康を祈願するのです。実は私の家族も一時期、足の調子が悪くて、歩くのも大変そうだったのです。でも手術の後に、池に足をつけたら、効果があったみたいで、いまはサクサク歩けるようになりました」
もちろん京都の「パワーウオータースポット」の御利益は、健康運UPばかりではない。そこで、夏の京都でひんやり爽快!女性の運気を上げる「開運水」スポットを紹介。
【貴船神社】京都市左京区
水源の神を祭っている神社で、古くから恋愛成就の社としても名高い。紙をご神水に浸すと、文字が浮かび上がってくる「水占みくじ」も大人気。ご神水は無料で汲むことができ、神社オリジナルの容器も300円で領布されている。
【河合神社】京都市左京区
下鴨神社と同じ境内にある摂社。神武天皇の母・玉依姫命が祭られており、ご利益も美人祈願・安産・縁結び・学業成就・延命長寿と幅広い。神社で育ったカリンと清らかなご神水で作った「美人水」も販売されている。
【美御前社】京都市東山区
八坂神社の摂社で、美人の誉れ高い「宗像三女神」が祭られており、美のパワースポットとして有名。手水舎に流れる「美容水」は肌の健康だけでなく、心も美しく磨かれるという霊水で、2〜3滴肌につけるとよいとされる。
そのほかにも、数多くある京都の「パワーウオータースポット」のなかで、葉石さんイチオシなのが古くから亀を“神の使い”としている西京区の「松尾神社」だ。
「境内に『霊亀の滝』という場所があるのですが、飛沫を含んだ風はひんやりと冷たく、体の奥底まで浄化されるようです。そこに行くためには鳥居を一つくぐるんです。そこをくぐった瞬間、空気が変わった感じがして、パワーがみなぎるように思いました」
また霊亀の滝の近くには「亀の井」と呼ばれる霊泉も。延命長寿やよみがえりのご利益があるそうで、地元の人たちも朝早くから生活用水として水を汲みに来る。
夏の暑さが厳しいとされる京都だが、開運水を訪ねて歩けば、涼もとれそう。キレイになって運気もUP、“京都の水めぐり”おススメです!