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お正月が過ぎると、気になるのが、おなかの周りのせい肉。寒い季節で外に出るのもおっくうに。そのうえ、おせちやお餅をつい食べすぎてしまい、「ぽっこりおなか」に……。

 

「そんな方には、ぜひ聞いてほしいニュースが。それは『BMI値』が正常でも、女性では腹囲が90センチ以上の『ぽっこりおなか』では、死亡リスクが2倍近くになる、という研究報告です。これは米メイヨークリニックのカリーヌ・サハキアン医師の研究です」

 

こう語るのは、順天堂大学医学部教授で自律神経研究の第一人者・小林弘幸先生。「BMI値」は体重(キロ)÷身長(メートル)÷身長(メートル)で算出できる数値で、肥満かどうかの判断によく使われている。適正数値は「22」。「25以上」だと肥満になり、生活習慣病に気をつけなければいけないといわれている。

 

「研究では、18〜90歳の1万5千人のデータを分析。『BMI値』が正常でも、腹部肥満の人、いわゆる『ぽっこりおなか』の人は、『BMI値が正常+腹部肥満なし』と比較して死亡リスクが1.89倍。女性だけに限っても1.48倍も死亡する危険度が高くなると報告しています。この報告からは『BMI値』だけで安心とは言えないこと、さらには『隠れ肥満』の恐ろしさが伝わってきます」

 

そんな「ぽっこりおなか」とおさらばするためのダイエットでも、「断捨離」は効果的だと小林先生は言う。

 

「これは、昨年末、教授室の大掃除をして、いつか読もうと積んでいた医学雑誌や資料などを、思いきって捨てたことがヒントになっています。いつもキレイな部屋にしておくためには、『ムダなものをためこまない』『必要かどうか見極める』『いつもキレイな状態をキープする』という習慣をつけることが大事。これをダイエットに置き換えれば、『断』=食べすぎない。『捨』=脂肪を落とす。『離』=太らない体質を作る−−習慣をつくればいいのです」

 

とはいえ、食べすぎないことに気をつけても、脂肪を落とし、太らない体質を作るのは難しいもの。そこで、小林先生が簡単に脂肪が落ちる「メリハリウオーキング」を紹介。

 

「健康維持のために、プールでウオーキングをしています。最近は、25メートルゆっくり歩いたら、次の25メートルはスピードアップ、すこしキツいと思うくらいの速度で歩きます。そしてまた25メートルはゆっくりと。このように私は、強弱をつけたエクササイズを試しています。もともとは、単調な運動に飽きて始めたものですが、筋力も酸素摂取量もアップ。長続きするうえに代謝にもいいと実感。町を歩くときも、次の電柱までは速度を上げよう、などと強弱をつけたウオーキングを心がけています」

 

メリハリのある運動でぽっこりおなかも解消。今年は「痩せる体質」を手に入れよう!

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