「糀糖は、米麹と米粉を発酵させ、加熱することででんぷんを糖化させた甘味料です。自然食材のみでできているため、体にいい糖なんです」
こう自信満々に語るのは、日本酒「七賢」で有名な山梨銘醸専務の北原対馬さん。“飲む点滴”ともいわれ、美容、健康効果に優れた甘酒を、甘味料として進化させた「糀糖」なるものを、山梨銘醸が開発した。
「1750年の創業以来、日本酒を造り続けてきました。しかし日本酒は20歳以上の健康な方にしか提供できません。誰もが楽しめる商品を作りたいと考え、甘酒に注目しました。甘酒の効能を生かし、料理など幅広い場面で活用できる甘味料が作れないかと研究を重ねた結果、生まれたのが糀糖なんです」(北原さん)
糀糖は、甘味はしっかり強いのに、カロリーはなんと砂糖の半分!甘党の人のダイエットの強い味方だという。甘味料として使用できるように甘酒を凝縮した製品なので、もちろん主な成分は甘酒と同じ。甘酒を飲むのと同じ効果も期待できるそう。甘酒が“飲む点滴”といわれる理由が次の5つ。
【1】ダイエット効果!
脂質の代謝を促進するビタミンB群がたくさん含まれている。甘味はしっかりありながら、カロリーは砂糖よりずっと少ない。
【2】美肌効果!
美肌成分ともいわれるコウジ酸が、メラニンの生成を抑えてシミやくすみを防ぐ。また腸内環境を整えるので肌荒れ予防にも。
【3】美髪効果!
コウジ酸には頭皮を若返らせて美しい髪を作る効果があるといわれる。ビオチンには皮膚や髪を健康に保つ働きも。
【4】夏バテ改善効果!
消化吸収を助ける消化酵素、エネルギーを効率よく転換するビタミンB群が豊富。また大量のブドウ糖が体力の回復をサポート。
【5】安眠効果!
質のよい睡眠は美容の基本中の基本。セロトニンの原料となるトリプトファンが精神の安定を促し、安眠に導いてくれる。
ちなみに、甘酒には米麹と米から作るものと、酒粕に砂糖を加えて作るものと2種類あるが、糀糖と成分が同じなのは、砂糖無添加の前者の甘酒だ。管理栄養士の高須希代さんは、糀糖について次のように語る。
「そもそも白砂糖にはミネラル成分などがほとんど含まれていませんが、甘酒には必須アミノ酸やビタミン、ミネラルが含まれ、栄養素を補給しながら甘味を楽しめるんです。カロリーも砂糖の半分だから、砂糖代わりに糀糖を活用すれば、甘味を我慢せずにヘルシーな食事がとれますね」