白、青、紫、ピンク……。どの色のあじさいも雨にぬれた姿がよく似合う。土壌や時間によっても色が変化するあじさい。そんな、梅雨の風物詩の絶景スポットは風景写真家も絶賛!この季節だけの移り気な美を堪能して。
【余呉湖】滋賀県・長浜市
賤ヶ岳(約422m)を一つ隔てた琵琶湖の北にある湖。その湖畔に群生する約1万本のあじさいが約600mにわたり美しく咲き誇る。琵琶湖の北、賤ヶ岳古戦場を挟む余呉湖。霧雨にぬれるあじさいをめでながら、壮絶ないにしえの戦場に思いをはせては。
【三室戸寺】京都府・宇治市
50種、1万本を誇るあじさい園が7月9日まで開催中。6月10日~25日の土・日はライトアップされる。柏葉あじさいや幻のあじさい・七段花ほか多種が咲き乱れる様子は圧巻。色とりどりの花に囲まれながら庭園を散策するのがおすすめ。ライトアップも幻想的だ。
【八木崎公園】山梨県・富士河口湖町
多くのハーブや花々が栽培されている。6月中旬から7月中旬まで「河口湖ハーブフェスティバル」が行われ、ハーブとあじさいの両方を楽しめる。河口湖・八木崎公園の湖畔には、あじさいも植えられている。ラベンダーに目を奪われがちだが、あじさいを前景に毛無山方面に沈む夕日はとてもドラマチックだ。
【美の山公園】埼玉県・秩父郡
秩父唯一の独立峰である蓑山(美の山)にある公園。例年6月下旬~7月上旬、約4,500株のあじさいの花が、眺望素晴らしい美の山の東斜面に広がる。山頂付近の展望台よりあじさい公園が広がり、秩父山地の山並みが見渡せる。あじさい園の小道からは色とりどりのあじさいが一望できる。
【みちのくあじさい園】岩手県・一関市
4万株のあじさいと杉林に囲まれた遊歩道が、約1.5kmにわたって続く。見ごろは7月上旬~下旬。開園期間は7月1日~31日。杉林に囲まれた園内に、7月上旬より山あじさいが、7月下旬には西洋あじさいが咲き誇り、遊歩道では花にあふれた森林浴が体感できる。
【明月院】神奈川県・鎌倉市
北条時宗が建立した禅興寺(明治初年に廃絶)の塔頭(たっちゅう)が起源。「あじさい寺」とも呼ばれる鎌倉の名所で境内には数千株が咲き誇る。すり減った参道の石段には長き歴史を感じる。本堂へ誘うように咲くあじさいは実に風情があり、これほど雨に似合う花はないと実感!
【下田公園】静岡県・下田市
約50種、総計15万株300万輪が植栽されている。早いものは5月下旬から咲き始め7月の頭まで楽しめる。6月1日~30日「下田公園あじさい祭り」開催。下田港を望む自然公園である下田公園のあじさいは、北側の斜面に多くあり、曇りや雨上がりの日のほうがきれいに見ることができる。
【わんダフル ネイチャーヴィレッジ】東京都・あきる野市
東京サマーランドに隣接する園内には、首都圏では珍しい貴重種など、約60種約1万5,000株のあじさいが。6月10日~7月9日まで「あじさい観賞」開催。真っ白なあじさい「アナベル」が雪山のごとく丘一面を染める珍しい風景が堪能できる。とにかくスケールの大きさは別格で、一度は見ておくのがおすすめ。
【花園あじさい園】和歌山県・伊都郡
高野山から約15km。かつて花園村と呼ばれた地域に広がるあじさい園では7月中旬~8月中旬に、3,500株のあじさいが見ごろに。高野龍神スカイライン沿い、杉木立の中に咲くあじさい群は見ごたえ十分。海抜が約1,000mと高いため、霧に覆われると幻想的な風景が広がる。
【麻綿原高原】千葉県・夷隅郡
妙法生寺境内を中心に、約2万株のあじさいが群生する。見ごろは7月上旬~下旬。毎年7月第3日曜には、そば供養があり、無料でふるまわれる。麻綿原高原は関東一のあじさいの名所。品種は和種のため、白から青へ変化するだけだが、その素朴な色合いが高原全体に広がった風景はまさに壮観!