ダイソーで販売されていた「エバビレーナ 白髪タッチ」(製造販売:サンパルコ)が人体に有害な「ホルムアルデヒド」を含有していたとして4月13日から自主回収となった。
白髪に悩む女性にとっては、白髪隠しは出かける前の必須アイテム。でも、このまま使っていて、本当に大丈夫!?
そこで、肌や髪に関する製品のスペシャリストで公平な立場で製品にモノ申す、国際毛髪皮膚科学研究所の井上哲夫所長に“使っていい白髪隠し”と使い方のコツを聞いた。
「極端に安価なものはおススメできません。そもそも、ホルムアルデヒドは、白髪隠しの成分ではない。ブラシを作る工程で使用されたホルムアルデヒドが除去しきれておらず、液体中に溶け出してしまったと考えられます」(井上さん・以下同)
値段を下げるためには、液体そのものの成分を安価にする以外に、容器代も安くしなければならない。
「化粧品自体に使われる成分は表記されていますが、容器を作る工程に使われる成分まではわかりません。そもそも、白髪隠しは容器代もかかるのですから、100円で作れるものではないのです。安全な商品を使用するなら、中国製などは避け、価格は500円以上のものを選ぶと安心です」
それでも、応急処置の白髪隠しは、使ったほうがいい場合も。
「染め剤に含まれる色素中間剤は毛髪を傷めます。それより怖いのは、ジアミン。白髪染めを頻繁にしすぎると接触性皮膚炎やアレルギー反応を引き起こすことがあります。そして、一度発症したジアミン系アレルギーは、二度と治りません。つまり、二度と毛染めができない体になってしまうのです。このアレルギーは花粉症と同じく、その人の許容量を超えたときに発症するため、染める頻度は少ないほうがいいでしょう」
中高年になると新陳代謝が落ちるため、毛染めは2カ月に1回以下にするべきだという。
「そんなに待っていたら、もう分け目が真っ白よ(涙)」という人には、応急処置の白髪隠しアイテムが欠かせなくなるというわけだ。
「最近はマスカラタイプやファンデーションタイプなど、アイテムの幅が増えたので、白髪の量や場所によって使い分けるといいでしょう。ただし、タイプによって地肌に付着する量が異なるため、含まれるべき成分、入っていてはよくない成分も異なります」
たとえば、生え際に便利なマスカラタイプは肌にほとんど付着しないので、保湿成分などが入っている高価なものは不要。逆に地肌に付着するファンデーションタイプでは、「ベンジルアルコール」「タール系」「塩基系」など、刺激の強い成分を避けたほうがいいそうだ。