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熱帯夜が続き、寝苦しい日々を過ごしている人も多いはず。眠りに落ちるには、全身の骨格のゆがみを元に戻し、筋肉をゆるめることでリラックス。深呼吸で副交感神経を働かせるのがコツだ。

 

「マッサージをしてもらっているうちにストンと眠りに落ちた経験のある人も多いはず。上手に筋肉の緊張をゆるめ、心をリラックスさせてあげれば、人は簡単に眠りに落ちるんです」

 

こう語るのは「仲野整體東京青山」の仲野孝明院長。「仲野整體」は大正15年創業。仲野さんの祖父と父が藍綬褒章を受けた名門整体院だ。4代目となる仲野先生は米国のカイロプラクティックの技術も取り入れた先進的な施術で、「姿勢治療家」として活躍。睡眠に対する知識も深く、これまで数千人の睡眠改善に取り組んできた。まさに睡眠の“神の手”だ。

 

そんな仲野先生が寝苦しい暑さもあって、なかなか寝付けず悶々としているあなたの悩みを一発解消。寝る前5分間のストレッチで、就寝5分でストンと眠れる方法を伝授してもらった。寝る準備を整え、あとは布団に入るだけの状態で始めてほしい。

 

■立って「背伸び」

 

昼間の生活で同じ姿勢を長時間したりして、全身の骨格にゆがみが生じている。これを本来ある位置に戻すことで、筋肉の緊張をゆるめることが大切。もっとも簡単で効果的な方法が「背伸び」だ。

 

「首、胸、腰、足、どれかひとつでもゆがんでいるとリラックスできません。現代人はふだん、背伸びをしないので、背伸びでふだん使わない筋肉や筋を伸ばし、日中にゆがんだ体を元に戻すことができるんです」(仲野先生・以下同)

 

「背伸び」のやり方は次のとおり。

 

1)肩幅と同じに足を広げそろえて立つ。このときのセンターの基準は両足の人さし指。
2)つま先を上げた状態で、体を左右、前後に振って、いちばん重心バランスのよい姿勢を見つける。
3)床を足の裏全体でつかむように立ち、手のひらが外を向くように組み、ゆっくり手を前正面いっぱいに伸ばす。
4)前に組んだ手を真上まで上げる。このとき、手のひらといっしょに顔も上げる。
5)そのまま、顔だけを正面に戻し、背伸びをしながら、ゆっくり息を吸う。
6)10秒後、息をゆっくり吐きながら、両手を左右に下ろしていく。

 

「毎晩1回、毎日続けることで、徐々に真上まで上げられるようになります。継続が第一」

 

背伸びといっしょに行う深呼吸も、副交感神経を活性化するのにかかせない要素。

 

「なかなか息を長く吐きつづけることができない人が多いのですが、がんばって細く長く10秒は吐き続けてください」

 

まだまだ熱帯夜で、寝苦しい夜が続く。安眠ストレッチで、質のよい睡眠を確保してはいかが。

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