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「まずは次のリストをチェックしてみてください。どれかひとつでも当てはまったら、嗅ぐ力が衰えている可能性があります」

 

こう話すのは、入浴剤メーカーで調香師歴17年の荘司博行さん。3年前に脳動脈瘤が見つかり緊急手術したことをきっかけに、自分の専門である「嗅ぐ力」を人の健康に役立てようと決意したという。その結晶として『最新論文等から香りのプロが考案! 嗅ぎトレ』(KADOKAWA)を出版し、話題になっている。

 

【チェックリスト】

 

□最近、食事をおいしいと感じない。「料理の味つけ、変えた?」と言われた
□脱いだ靴下のにおいを嗅ぎ取れない
□まわりの人から、なんとなく避けられているように感じる
□気分が落ち込みがちで、やる気が出ない。何をしていても楽しくない
□鼻が詰まり気味である

 

「日ごろ、においに無関心な人は多いもの。嗅覚は20代を過ぎると衰えはじめ、60代で加速します。チェックリストは自分の嗅覚がどの程度なのかを判断するためのものです」(荘司さん・以下同)

 

なぜ、このチェック項目で嗅覚の衰えがわかるのだろうか?

 

「まず、嗅覚は味覚と密接な関係があるため、おいしくないと感じたり、味つけが変わったと言われたら要注意なのです」

 

また、脱ぎたての靴下は微妙なにおいを発していることが多い。嗅覚レベルを知るのに最適だ。

 

「他人からなんとなく避けられていると感じる場合は、衣服などからイヤなにおいが出ているのに、自分ではわからない可能性も。そのほか、うつ病の前兆として嗅力の低下が指摘されていますし、鼻詰まりも嗅覚を衰えさせる条件のひとつなのです」

 

こうした現象は、じつは深刻な病いである可能性がある。

 

「認知症研究の第一人者である浦上克哉先生(鳥取大学教授)は、アルツハイマー型認知症の予兆として嗅覚低下の症状を挙げています」

 

つまり、チェックリストに当てはまった人は、認知症になる可能性も否定できないという。最近、においを感じなくなったら要注意!

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