「今年こそは老後資金を貯める!」そんなあなたは、去年も同じことを言っていませんでしたか? 同じ轍を踏まないために、お金の賢人に秘訣を聞きました。
【「収入-支出=貯蓄」ではなく、「収入-貯蓄=支出」です!】ファイナンシャルプランナー・藤川太/目標貯蓄額:収入の1割から徐々に増やす
「なんとなく貯蓄、とりあえず100万円という考えでも、貯められる人はいます。でも、節約生活という暗いトンネルの中で挫折することが多いのではないでしょうか。お金は、使うことも大事だということを忘れてはいけません」
家計の見直し相談センター代表の藤川太さん(50)はこう話す。まず、何のために貯蓄するのか、自分自身のライフプランを掲げることが重要だという。
「たとえば海外旅行に行きたい、子どもを私立大学に通わせたいなど、より明確で実現可能な目標を定めましょう。モチベーションが上がります」(藤川さん・以下同)
目標を立てたら、収入の1割から貯蓄を始めよう。その際、大事なのは、余ったお金で貯蓄するという考えを捨てることだ。
「お金は“貯まる”ではなく“貯める”もの。『収入-支出=貯蓄』ではなく、『収入-貯蓄=支出』。まず貯蓄するお金を分け、残ったお金で生活することが大事です。こうした生活を続けるうちに、家計の管理能力は上がっていきますので、2割、3割と可能な範囲で、毎月の貯蓄額を上げていきましょう」
支出の調整では、お小遣いを減らしたり、食費を切り詰めるのは、最後の手段だ。
「専業主婦の場合、夫に気持ちよく稼いでもらうためにも、お小遣いは現状維持が基本です。こうした日々の財布の中身をやりくりするより、住宅ローンや保険、通信費などを見直したり、電気やガスのセット割引を利用するほうが、ずっと節約効果が高くなります」
年初は、新たな目標を立てるには、いい時期だ。
「特に50代は、子どもが独立した段階から、人生最後の“貯めどき期間”に入ります。老後にやりたいこと、夢を家族で語り、明るい気持ちで貯蓄生活を送りましょう」