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働く女性が増え、今年6月に3,000万人を突破した(総務省)。なかでも『女性自身』読者世代である45〜54歳女性は、10年前より約166万人も増加。どの世代より増えている。

 

とはいえ、「長年、専業主婦だから……」と尻込みする人もいるのでは? しかし“主婦キャリア”は仕事に生かせる大きな武器だと、経済ジャーナリストの荻原博子さんは言う。

 

また「老後2,000万円不足問題」が大きな話題だが、その根拠となった年金の不足額は月約5万円。毎月5万円稼げれば、老後の安心が広がるのだ。

 

そこで荻原さんが、主婦として培ってきた力を生かして年金不足を補える仕事をピックアップ! 解説してくれた−−。

 

【1】家事力

 

■家事代行サービス

 

「伝説の家政婦 志麻さん」などで注目の仕事です。最近は家事代行の利用者が増え、働き手が不足。平均時給は1,225円ですが(indeed給与検索による・以下同)、募集時の時給が1,450円という会社もあります。働きぶりの評価や顧客からの指名、料理や収納の専門スキルなどで、時給がアップします。

 

週1日2時間から始められ、徐々に仕事を増やせます。「自宅を掃除しても誰もほめてくれないけれど、仕事だと評価され、お給料がもらえる」ことが最大の魅力。

 

■スーパーの調理や総菜店

 

スーパーなどの裏方で、調理の仕事です。「中食」需要の高まりで、力を入れる店舗が増えています。募集時の時給は1,000円〜。高齢になっても、巻きずしや天ぷらの“達人”と呼ばれ重宝される人材が多く、長く働けます。

 

企業側も雇用延長を進めています。「サミット」は、シニアパートの定年を75歳に引き上げ、「ライフコーポレーション」や「マルエツ」も70歳を超えても働けます。また、厚生年金に加入できる企業も多く、老後の年金も増やせます。

 

■ラウンダー

 

雇われた会社の取引先であるスーパーや量販店を回って、各店舗での商品の陳列などを確認、整理する仕事です。また、長年売場を見てきた“主婦の目”を生かして。販売促進の提案を行います。自分の提案で販売数が伸びると、大きなやりがいが感じられます。平均時給は1,238円と高めです。

 

【2】育児力

 

’15年度から始まった「子育て支援員制度」。約20時間の研修を受ければ「子育て支援員」の資格がとれ、保育分野で働けます。ほとんどの自治体は、受講料無料です。

 

■早朝・夕方の保育補助

 

保育士不足のため、保育補助として子育て支援員を活用する園が増えています。特に募集が多いのは、朝7〜9時と夕方17時以降。子育てを終えた読者世代なら、短時間勤務で無理なく働けると思います。平均時給は1,182円ですが、地域によってはもっと高時給も。

 

■学童保育

 

おもに小学校低学年の子どもを、下校から18時ごろまで預かります(夏休みなどは朝から夕方まで)。おやつの提供や宿題のサポート、遊びなどを通じて子どもの成長を見守ります。働くママが増えて、今後ますます需要が高まるでしょう。平均時給は1,036円。

 

■ファミリー・サポート提供会員

 

自治体等が行う助け合い事業です。援助を行う提供会員に資格などは不要で、自宅で子どもを預かるほか、習い事への送迎なども。報酬は1時間500〜1,000円ですが、預かる親子と親しくなり“近所に住む遠い親戚”のように、長く子どもと関わる方もいます。

 

皆さんのキャリアを生かし、長く働ける仕事を探してください。

経済ジャーナリスト

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