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「新型コロナウイルスの蔓延リスク下で、多くの人がストレスにさらされています。不必要な精神的摩擦を避けるためにも、正しい知識を持つことが大切です」

 

感染症の専門家で内科医の南毛利内科院長・内山順造先生はこう指摘する。

 

「新型コロナウイルスについてわかっていないこともまだ多くありますが、明確なことは、感染源の一つが飛沫やエアロゾルであることです。これはマスクをすることで、ある程度防ぐことができます。さらに重要なのは接触感染。ウイルスは場所にとどまります。私たちは自分が意識している以上に手で顔を触っています。海外の研究では、人は3時間で鼻を平均16回、唇を24回も触るという報告があります。汚染された手で目、鼻、口を触ることで、粘膜からウイルス感染させるのです」

 

そこで、「コロナ感染のリスクあり!」な生活習慣を○×クイズ形式で出題。見落としがちな感染リスクのある生活習慣を知っておこう!

 

【Q1】外出時には手袋をしたほうがいい?

正解は×。「手袋は本人の手指の汚染は防げますが、汚染された手袋でいろいろなところを触ると、汚染拡大につながります。不用意にモノを触らない、手袋を外したら即手洗いが必要不可欠で、手洗いさえしっかりしていれば、手袋は不要です」(内山先生・以下同)

 

【Q2】外でスマホを使うのは感染リスクになる?

正解は○。「外出先でのスマホ使用は問題ありませんが、タッチパネルは手と同じように汚染されていると考えるべきです。手洗いの際にティッシュに液体せっけんをつけてタッチパネルの表面をサッと拭くようにしましょう」

 

【Q3】鼻うがいはしたほうがいい?

正解は×。「鼻粘膜に新型コロナウイルスが存在していればもはや手遅れですから、鼻うがいは意味がありません。むしろ、鼻うがいにより鼻腔、咽頭部の炎症を誘発し、痛みが生じると心配の種が増えることも。慣れない人があえて鼻うがいをする必要はありません」

 

【Q4】外出から帰ってきたとき靴は消毒すべき?

正解は×。「確かに靴の裏は、汚染されている可能性がありますが、『玄関の床は汚染地帯』ぐらいの意識でよいと思います。玄関を掃除機やほうきで掃除するのはやめて、モップで掃除することで、もしウイルスが存在しても、空気中に浮き上がることはありません」

 

【Q5】ペットにも感染を注意すべき?

正解は○。「さまざまな動物での感染例が世界中で報告され始めていますが、最近になって、人からネコ、ネコからネコへ感染した例が報道されています。今は散歩先でのペット同士の交流や、ペットと人の濃密接触は控えるようにしましょう」

 

さまざまな日常の場面での疑問をクイズにしたが、鍵は“手洗い”にあるという。

 

「いろんな情報があふれて、不安になるかもしれませんが、医療従事者や物資輸送、販売など現場で働いている人たちに対して偏見をもたないでください。私たち一人ひとりが、自分で防御する方法がちゃんとあります。それを実践することで、予防は十分可能なのです」

 

「女性自身」2020年6月2日号 掲載

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