今や美容においてもカリスマ的な注目を集める、あの田中みな実が「私も救われた一人」と絶賛するのが、美容家の石井美保さん。43歳の今もシワなし、たるみなしの透明感あふれる美肌の持ち主だ。主宰するサロンはなんと2年待ち。試行錯誤の末に確立した美容法で、多くの女性を美しく導いている。
「43歳の今が、いちばん肌がきれい。でもじつは、30代前半まで肌をほめられたことはありませんでした」
石井さんが美容に目覚めたきっかけは、意外な理由だった。
「もともと色黒だったこともあり、若いころからスキンケアをしすぎていたんです。結果、極度の乾燥肌になり、乾燥によって毛穴が開き、角栓も目立ち……20代にして、50代向けの“年齢化粧品”をすすめられるほどでした」
ターニングポイントが訪れたのは、期せずして。
「世の中に“まつげエクステ”がはやったころ、私もサロンを開くため、自分の目に施していたんです。すると、これまでのように“普通に”洗顔ができなくなってしまって。初期のエクステは、ちょっとでも触ると取れてしまったり、オイルクレンジングがNGだったり。何万円もかけて施術しているので、さて、どうしよう? と。考えあぐね、“こすらないで顔を洗う”ことに行きついたんです」
両手に洗顔料を泡立て、その泡を押すようにする“もふもふ洗顔”は、こうして生まれた。
「エクステが取れないのと同時に、気づくと自分の肌も変わっていて。これまでの悩みはすべて、顔をこすることで引き起こされていたんだと気づきました」
もちろん、自分で自分の肌をこすっている自覚はなかったが、実際に肌質が変わったことで、あらゆるスキンケアの工程から“こする行為”を徹底して取り除いてみようと、強く意識するように。
「生きて、細胞が生まれ変わっている以上、肌は何歳からでも変わるはずです。私のサロンに来ている50代のお客さまも、この洗顔法によって、毛穴がみるみるきれいになり、肌質がみごとに変わりましたから。気づいたときが始めどき。早ければ1週間で、あなたの肌も生まれ変わりますよ」
また、石井さんはコロナ禍の“巣ごもり期間”だからできる「肌断食」3日間をすすめる。「肌断食」では次の6つを行う。
【1】メイクをしない
【2】洗顔は軽め
【3】胃腸を休める
【4】水分をたっぷり補給
【5】のんびり入浴する
【6】ぐっすり眠る
「女性は社会に出るようになって以来、基本的にメイクをしていますよね。メイクをしてクレンジングをするから、肌は乾燥して傷む。でも、すっぴんの日には本来、クレンジングもスキンケアも必要ありません。まだまだ続く巣ごもり期間、メイクをしない日があれば、ちょっと勇気を出してスキンケアもやめてみましょう。顔を洗うだけ。最初はつっぱるし、調子もイマイチですが、3日間ほど続けていると、いきなり“くすみ明け”します。洗顔後10〜15分、何もつけずに放っておくと、自分の油分で肌がもちもち、しっとりするように。これをたまにやってあげることで、自力で潤す機能、いうならば“肌免疫”がきたえられます。特に乾燥肌の人には向いていますよ」
「女性自身」2020年6月16日号 掲載