SNS上で勃発したポテサラ論争に終止符! 食べる人が自分で仕上げる「串カツ田中」方式なら、作る側と食べる側、両者にとっていいことずくめ。名づけて「すり鉢ポテサラ」、家庭の新定番にしてみてはーー。
世代や男女による価値観の差を浮きぼりにした“ポテサラ論争”。さまざまな論点があったが、ここまで盛り上がった一因には、見かけによらず、ポテトサラダが手間のかかる料理だったことにある。
そもそもこのポテサラ、おなじみの料理なだけに、じゃがいものつぶし具合や具材、味つけなど、意外と好みが分かれるところ。それぞれが自分の好みに仕上げることが基本になれば、みんなが笑顔になれるはずだ。
ポテサラという料理は不思議で、つぶしたじゃがいもとマヨネーズをベースにすれば、どんな具材を加えてもなぜか味がまとまる。争うことの不毛さを感じるほど、多様性を受け止める料理なのだ。
料理家のほりえさちこさんに、作り手の手間がかからず、ポテサラの可能性が広がるアイデアをうかがった。
■全ポテサラ共通のベース
・ゆでたじゃがいも
・マヨネーズ、塩、こしょう
・すり鉢&すりこぎ
じゃがいもは熱いうちに皮をむくのが大変なら、皮をむいてから粉ふきいもにしても。具材や調味料の分量はお好みでOK。ただし、塩、こしょうは味をみてから仕上げに加えて。
【1】<共通ベース>+サバ缶+きゅうりの輪切り+韓国のり+食べるラー油
サバ缶、韓国のり、食べるラー油と、風味の濃い食材をてんこ盛りにした、ぜいたくなポテサラ。なにより、サバ缶の汁とマヨネーズがしみたポテトがあとを引くおいしさ! きゅうりは塩もみするひと手間で、食感よく仕上がる。
【2】<共通ベース>+ツナ缶+青じそ&みょうがのせん切り+わさび+しょうゆ
かむほどにさわやかな夏の香りが広がり、わさびがキリッと味を引きしめる大人のポテサラ。ツナ缶を水煮にするかオイル漬けにするかで、印象がぐっと変わる。しょうがや長ねぎのせん切りを加えて、薬味づくしにするのもオツ。
【3】<共通ベース>+ちくわ+青のり+めんつゆ
ちくわはあらかじめ輪切りにしても、豪快に混ぜながらつぶして存在感を出してもOK。青のりが加わることで、磯辺揚げのような味わいになるのがおもしろい。さらに、天かすを加えて「悪魔のおにぎり」のポテサラ版にしてもいい。
【4】<共通ベース>+塩昆布+梅肉+枝豆+いりごま
夏バテで食欲がないときにぴったりの、あっさり和風ポテサラ。塩昆布のうまみが時間とともに広がり、箸がすすむ味だが、塩味が強くなりすぎてしまうこともあるので、まずはひかえめに。ちりめんざんしょうや、しそ昆布も合う。
【5】<共通ベース>+バター+岩のり+オニオンスライス
うまみが強く、岩のりとバターをからめたねっとり感が、食べすぎ注意のポテサラ。オニオンスライスが箸休め的な役割を果たし、さらに止まらなくなる。岩のりが入るので、マヨネーズはひかえめでも。ざっくりより、しっかり混ぜたい。
すり鉢とすりこぎを用意して、マイポテサラを作ろう。
「女性自身」2020年8月11日 掲載