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コロナ不況で「ボーナスが出ない」「残業代が激減」という家庭も多いのでは? 家計のピンチには、保険の見直しが効果的だという。そこで、経済ジャーナリストの荻原博子さんが保険の見直しについて解説してくれたーー。

 

■葬式代だけキープしたい人向け保険も

 

読者世代は、そろそろ子どもが独立するころ。会社員の夫に“万が一”があっても、死亡退職金が出て、住宅ローンは団体信用生命保険で完済され、遺族年金を受け取る方も多いでしょう。妻ひとりなら、これらとパートの稼ぎで暮らせます。夫の大きな生命保険は、解約を考える時期でしょう。

 

とはいえ、不安は尽きないもの。そんなとき、ポイントを絞って備える「少額短期保険」が使えます。少額短期保険は、死亡保障は300万円以下、医療保障は80万円以下など小さな保障で、保険期間の短い保険です。ユニークな特徴を持つ保険が多いので、ご紹介します。

 

まずは、保険加入を断られることの多いがんや脳疾患、心疾患などの持病がある方も、告知なしで加入できる保険です。「葬式代だけは残したい」ニーズに応えます。

 

あんしん少額短期の無告知型葬儀保険「みんなのキズナ」は、新規加入は79歳まで、最高99歳まで継続できます。保障は死亡保険金のみ。10万〜100万円まで選べます。

 

たとえば54歳女性が保険金50万円プランに加入した場合、保険料は年7,050円。しかし、加入から3カ月間は亡くなっても保険金が出ない免責期間があり、保険料は毎年上がります。ご注意を。

 

次は弁護士保険です。離婚や相続、職場でのパワハラや子どものいじめなどで、弁護士に依頼する際の相談料・着手金・報酬金などを補償してくれる保険です。

 

これまでの弁護士保険は、弁護士費用の一部を補償するものでしたが、エール少額短期の「弁護士保険コモン+」は最大100%補償。保険料は月1,080円からです。保険を使わなかったら翌年は保険料が安くなる、車の保険と似た等級制がとられています。

 

保険内容は改良され使いやすいものが増えていますが、加入は慎重に、3段階で検討しましょう。

 

(1)何歳まで加入する予定か。
(2)加入期間中に支払う保険料総額と、受け取れる保険金を比較。
(3)保険金は貯蓄などでまかなえないか、別の方法はないのか。

 

新型コロナの第3波で、さらに経済は冷え込むでしょう。こんなときこそ“現金増やせ”。保険のムダは、年末に一掃しましょう。

 

「女性自身」2020年12月15日号 掲載

経済ジャーナリスト

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